碧のサカナ

V6.嵐.ジャニーズWEST.ハロプロについてお話しします。

いろんな人のいろんな気持ちが交差するsilent8話。

 

通じ合った二人。

身体を離すと謝る想。

 

「声が出せないわけじゃ無い。自分に聞こえないから誰にも届かない感じする。自分で感じ取れないことがすごく怖い。一度声で話すと、その先ずっと声で話さないと悪い気がする。聞こえる人は耳で聞く方が楽だって分かるから。それが辛いから。今まで家族の前でしか、声を出さなかった。湊斗はわかってくれるって思ったから。青羽が分かってくれないってことじゃなくて。」

「うん、大丈夫。全然いいよ。」

 

安心したように笑う想。

 

中途失調者の想ならではの想い。

聞こえる人間と聞こえない人間両方の気持ちがわかるから。そして、すごく気遣いな想の思いやりでもある。同じく気遣いの紬だって、ちゃんと想の気持ちを汲んで理解しようとする。

 

「私、ほら、こんなに手話上手になったし」

「上手かな?」

「上手でいいじゃん。褒めてよ!」

 

こういうじゃれ合いの仕方をきっと高校生の時にもしていたんだろうなあ。

なんでもできちゃう想がちょっと紬をからかって笑いあってる感じが、高校生の頃を回想させて、たまらなく愛おしかった。

 

 

 

完全に余談だけど、こないだ目黒くんが出演している「月の満ち欠け」の公開前夜祭の舞台挨拶をライブビューイングで観たんですよ。その時に大泉洋さんにいじられて、笑ってる目黒くんを何度も見たんだけど、全然笑い声を発さないで笑うんですよ。笑ってる息遣いだけマイクに乗ってる、っていう感じ。コロナの関係で、会場もシーンとしてたからその雰囲気に合わせてそういう笑い方にしてるのかな?って思ってたんですけど、今、このシーンを見て思ったのは、これ、想くんの笑い方だ。普段から役作りでそうしているのか、もうその笑い方が染み付いちゃったのか分からないけど、なんだか今ふと腑に落ちちゃって。あ、もしかしたら私が知らないだけで、目黒くんが普段から元々そういう笑い方の人なのかもしれないけど。

 

 

 

 

「もう少し待ってて。聞かせたいことあるから。」

「うん、わかった。待ってる待ってる。」

 

 

 

 

奈々と春尾先生。

この二人、何かあるんだろうなあと思っていたけど(私は元恋人かな?って勝手に思ってた)、そういうことだったんですね。

 

手話教室の前で話す二人。

立ち去った奈々に思わず名前を呼んで声をかけるけど、聞こえないから振り返らない奈々。

いつかの居酒屋で湊斗に春尾先生が「聞こえないなら振り返らないですよ」って言った声が聞こえた気がした。

 

理屈だとそう思ってるのに、咄嗟に名前を呼んでしまうところが切ない。そして、もちろん聞こえてないから振り返らない奈々も。

 

 

 

想が高校生の頃に書いた作文。

今でも宝物ボックスに入れてる紬、可愛い。

捨てよって言う想に咄嗟に奪い返して大事そうに収納する紬、もっと可愛い。

 

弟が帰ってくることを伝えると、帰るねって言う想。

ちょっと残念そうな、そして光と想の関係性を気にするかのような表情の紬。

 

 

「じゃあ」

「光、大丈夫だからね。全然あの、佐倉くんのこと嫌いとかじゃ無いから。全然。」

「(うなづく)」

「じゃあ、またね」

 

 

紬が出した手に向かってハイタッチする佐倉くん、どこに行ったら会える??????ねえ!!!!!

 

このハイタッチが二人の今の精一杯の距離感。

まだ付き合ってない。両思い、、両片思いかな、でもちゃんとお互いにお互いの気持ちは伝わってる。だけど、まだ、一歩進むにはもう少しだけ、もう少しだけ待ってて。そんな想いが伝わってくるハイタッチ。離れる名残惜しさと体温を少しでも感じたいハイタッチ。ねえ、こんなのニヤけないわけなく無い???ずるく無い?????

 

 

 

 

一方、湊斗と真子、光のチーム「紬を幸せにし隊」

どこまでもこの三人の世界の中心が紬で泣けてくる。なんだよそのLINE。世界一平和なLINEグループかよ。混ぜろよ。

 

紬でしか繋がってないのに、紬抜きで飲む三人。

湊斗に会いたいだけじゃんって思った。

 

 

「湊斗くん、ウーバー!」

「湊斗くんはウーバーじゃありません。好きなの頼んでいいから、自分でやって。」

「戸川くん、酒がない」

「飲んだらないよ?」

 

死ぬほど優しい笑顔で見て、酒を取りに行く湊斗くんどこに行ったら会える????

 

 

「てかさ、これって佐倉くんは入隊できるの?」

「あ〜まあ、隊長が許可すれば」

「え、俺、隊長なんだ…」

 

 

なんか、本当に湊斗ってどこまでも優しいよねえ〜(しみじみ)

でもここですぐに「招待しよう」って言い出さない湊斗でよかった。許可も拒否もしない湊斗でよかった。

 

 

 

 

想のことを心配するお母さん。

「次いつ帰ってくる?」

「考えとく」

 

もう一度LINEがなって、ちょっとうんざりした顔でスマホを見る想。

表示されたのは紬からのメッセージ。

 

「次いつ会える?」

「いつでもいいよ。いつ休み?」

 

 

嬉しそうな表情で返す想。大好きが漏れてる。漏れ出てる。

 

ここの短いやり取りで全てがわかるのすごい。

お母さんからのメッセージには、?をつけないで一方的に終わらせるように送るのに、紬からのメッセージには、会話をしたい思いが溢れてる。

 

 

想からの返信にため息をつくお母さん。それを聞いてしまう萌ちゃん。

どこまでも気遣いで、そしてずっと自分を責め続けてる萌ちゃん。

 

「プリンってどうやってやるんだっけ?」

「プリン」

「使わないと忘れちゃうね」

 

 

これだけで、長い間想と話してないのがわかるのすごい。

そしてプリンの手話の可愛さ。それを可愛い萌ちゃんがやる可愛さの破壊力すごい。

 

 

負けじとプリンの手話をする佐倉くん(違う)

 

「これ、手話でどうやるの?」

「プリン」

「え、可愛い。もう一回やって」

「プリン」

「もう一回!」

「早く選びなよ〜!」

 

 

佐倉想に2回もプリンさせた紬さんを全人類が褒め称えたと思う。

なにこの可愛い兄妹。プリンの手話、いつ覚えたのよ。ホントに、まったく可愛いったらありゃしないんだから。

 

 

映画に行きたいと伝える紬。

バリアフリー字幕で観れる映画は、通常の映画よりも作品数が少ない。

その中で紬が本当に見たいものがあるのか不安になる想。

 

 

「あるよ、ちょっと待って。選ぶから」

「ごめんね」

「ん?何が?」

 

 

紬にも想が謝った理由はなんとなくわかっている。

でもそんなの、紬にとっては何の障害にもなってないのに。何の謝ることでもないのに。好きな人と一緒にいられれば何でもよくって、別に映画じゃなくったっていい。ただ同じ時間を過ごしたいだけなのに。通じ合ったり通じ合わなかったり、現実は難しい。

 

 

「あれ?田畑くん。」

「青羽さん」

 

 

たまたま居合わせたバイト先の後輩。

想は紬の視線の先を見るまで気づかない。手話で田畑くんとの関係性を伝える紬。物珍しそうに想を見る田畑。これが実際はすごくリアルな反応なんだろうなあと思って、なんか胸が苦しかった。別に田畑くんも差別をしてるとか、耳が聞こえないことをマイナスに思ってるわけじゃない。でも突然出会った耳の聞こえない人と、いつも会ってる人から発せられる間近で見た手話にああいう態度をとってしまうのはわからないでもない。その反応を聞こえなくても想は感じ取ってしまうし、その想の心境を紬も感じ取ってしまう。

(余談だけど、さらっと扉を先に開けて先に紬を行かせる想ってやっぱナチュラルモテ男)

 

 

「ごめんね」

「ん?どした?」

「一緒にいるの恥ずかしいよね?」

「え?思ってないよ?」

「一緒にいるの大変でしょ?」

「楽しいよ」

「迷惑かけることもあるし」

「ないよ、ないない」

「手話で話すの、疲れるでしょ?」

「ううん。疲れない」

 

「ごめん。私なんか、そういう態度とってた?ホント、全然、大変じゃないよ。迷惑なこと、なんもないよ。」

「わかった。行こう」

 

 

 

私の中の紬が、「伝わらないものですね」って5話で言ってたセリフを言ってる。お互いがお互いのことを思いやるからこそ、の不安や気遣い。そして、高校生の頃、何の障害もなく付き合っていたっていう事実がある二人だからこその、想の不安。難しいね。どんなに紬が否定したって、想はきっと気にし続けるんだろうし、これが聞こえる人は聞こえる人と、聞こえない人は聞こえない人といた方が幸せだって、春尾先生や奈々が言ってた現実なのかなって思って苦しかった。

 

 

 

 

大学生の頃の奈々と春尾先生。

奈々、本当に可愛いね。無邪気で笑顔が可愛くて、でも聞こえないぶん、すごく周りを見てる。きちんとお礼が言える優しい子。

 

初めて奈々に会った時に、もう半分一目惚れみたいになっていた春尾先生。可愛いもんね、気持ちわかる。ノートの端っこに「ありがとうございました」と書いてみせる奈々。それに返信を書くのではなくて、自分のノートをわざわざ出して、「どういたしまして。お疲れ様でした」って返信を書く春尾先生。奈々もきっと、もうこの時には好きになってた。

 

 

食堂で春尾先生を見かけた奈々。

思わず立ち上がって駆け寄ろうとするけど、会話ができないことを思い出して、ノートを手に取る奈々。(この時の立ち上がり方、めちゃくちゃ可愛いよね)でも次の瞬間には、違う誰かが春尾先生と話してる。奈々が話すためにノートを取ろうとした少しの時間に、別の子は声で会話してる。そこに何の時間もかからない。

 

 

また別の講義でもパソコンテイクで一緒になった二人。授業サボってパソコンで会話する二人。授業が終わって、いつのようにお礼を書く奈々。

 

「毎回ありがとうって書いてるの?ひとつ書いておいて、それを毎回見せたら?」

「ありがとうって使いまわしていいの?」

 

 

 

奈々の元々の優しい性格と、あとは多分、声で話さない奈々だからこそ、言葉の重みを知っているから出た言葉。

授業が終わって出て行こうとする奈々のリュックが開いていて、咄嗟に掴前て閉める春尾先生。

「ありがとう」

 

自然と出た使いまわしじゃない言葉に表情が変わる春尾。春尾が大好きな笑顔で笑って、去っていく奈々。

 

 

 

後輩が発した言葉にイラついている春尾。

思わずゼミ室を飛び出して歩いていると目の前に見かけた奈々の姿。

咄嗟に声をかける春尾。

 

 

「奈々」

 

 

振り返る奈々。

 

 

「聞こえないなら振り返らないですよ。当たり前じゃないですか」っていつかの居酒屋で湊斗に言った春尾先生のあの時の気持ちはどんなだったんだろうって今になって思った。「名前を呼んだら相手が振り返る」っていう、聴者にとったら当たり前のことが、当たり前ではないっていうことを、このドラマで散々謳われてきたのに、ここで覆してくるの泣ける。そして春尾が大好きな笑顔で、振り返る奈々ちゃん、最高かよ。「桃野さん」って手話では呼んでるくせに、「奈々」って名前呼びするの何なん???全部全部泣ける要素にしかならないんだけど。

 

 

春尾が大学で聴者に手話を教えている姿を見かけた奈々。

悲しそうな表情の奈々。覚えたばかりの「初めまして」を次々に見せられる奈々。

 

 

「どうしたの?」

「遊び道具みたいにされてて不快だっただけ。あの人たち、手話に興味があるんじゃない。良い人って思われたいだけ」

「そんなことないよ。みんな善意でやってることだよ」

「善意は押し付けられたら偽善なの。仕事にしてほしくて手話を教えたんじゃない」

「そんな怒ること?桃野さんのためになると思って…」

「良いよね。私といると無条件に良い人って思ってもらえるもんね。へらへら生きてる聴者からはさ」

「そんなつもりじゃないよ」

「どう受け取るかはこっちが決めることだから」

「めんどくさいな…」

「今めんどくさいって言ったでしょ」

「言ったよ。めんどくさいよ。何に怒ってるかわからないし、こういう道に進むの喜んでもらえるって思ったのに」

「手話できるんだからしてよ。唇読むの疲れる!」

「俺だって疲れるよ。耳聞こえんのに、わざわざ手話で話すの。すごく疲れる。」

 

「授業、サボるんじゃなかったな」

 

 

 

最後のこの一言で、春尾と出会って仲良くなったことから否定してくるの、つらい。多分、これは生まれつき耳が聞こえない奈々だから、思ってしまうどうしようもないこと。聞こえる、聞こえないの壁が生まれつきどうしてもあるから、思ってしまう。だけど、一歩間違えれば紬と想の間に起こってもおかしくなかったこと。

お互いがお互いを想いあってるだけなのに。そしてこの時の答えが今も分からないままなのもしんどいね。

 

 

 

 

春尾先生の手話教室にやってきた奈々。

 

「手話仕事にしたんだね。」

「通訳もやってたよ」

「すごい。夢叶えたんだね。おめでとう」

 

 

「仕事にしてほしくて手話を教えたんじゃない」って言った奈々がこの数年、想くんや他の人との出会いの中で、「夢叶えたんだね。おめでとう」って言えるまでになったのすごい。

 

「あの二人ってもう付き合い始めた?」

「そこまで知らないよ」

「そっか」

「二人、うまくいくと思う?」

「うまくいくと良いなって思ってる。聞こえるとか聞こえないとか関係ないって思いたいから」

「そうだね」

 

 

「そうだね」の手話が、最初に奈々が想くんに教えた「同じ」と同じ手話なんだよね。共感を示す手話。

「聞こえる」「聞こえない」にもしかしたらこのドラマの中で一番こだわっていたかもしれない奈々がこういう風に言うところに成長を感じたし、「そうだね」って返す春尾先生に泣けた。

 

 

 

「佐倉くんとのこと、反対されたらどうする?そういう人と付き合うのちょっと…ってなったらどうする?」

 

光はいつでも直球。でもこのドラマにそういう人がいないから直球を投げる光の存在はこれはこれでみんな助かってる。そしてただドストレートを投げるのではなくて、きちんと相手の様子を伺いながら光なりに気を遣いながら話してる。

 

「付き合ってないから」

 

どこか拗ねたように、ちょっと怒ったように言う紬。

そうだね、反対される可能性だって無くはない。

 

 

 

久しぶりに実家に帰った紬と光。

 

 

「ある日突然、もう良いよって言い出して。会いに来なくて良いよって。大変だからって。和泉ちゃんに迷惑かけたくないからって。ぶっちゃけお父さんのためにいってたんじゃないわけよ。」

「わかる、自分が居たところで何にもならないし」

「そうそう、なんかあっても、ボタン押したら看護師さんくるし」

「なんかあってもこっちは何もできないし。いるだけだし。」

「居たくているだけなのにね」

「居たくているだけなのに。ほんっとわかってくれない。」

「伝わんないよね。そういうの」

「伝わんない」

「ただ横にいたいってだけの自己満足なわけよ。大変だからって、迷惑かけるからって。それじゃあ納得いかないよねえ。」

 

 

 

そうだよねえええええええええええええええ

 

 

 

何なの?これって女性心理なの???別に対してそんな経験ないけど、だけど「そうだよねえええええ!!!」ってなんかもうむっちゃ共感してしまった。伝わんない。けど、紬は必ず伝えるこ。そういうまっすぐなこ。

 

 

お母さんに湊斗と別れたことを伝えようとする紬。

 

「なんか悪いことした?ごめんなさいいう前の顔してる」

 

何でもお見通し。さすがお母さんだよね。

 

「別れちゃった。湊斗。別れちゃった」

「そう」

「うん。それだけ」

「うん」

 

 

結婚を期待してたお母さんだから、心の中ではきっと少なからずショックだっただろうに、それを見せないで、何でもないように「そう」って返すお母さんは、世界一できるお母さん。

 

想のことを話そうとして、言葉に詰まる紬のことを一瞬確認して、

「ねえ、プリン食べる?」って笑顔で言えるお母さんは世界一良いお母さん。

 

 

「耳がね、聞こえない。今、その、付き合ってるとかじゃないんだけど、」

「そう、で?」

「で?」

「うん、お母さんにどうしろと?」

「どうしろってわけじゃないけど」

 

「お母さんがダメって言ったらダメなの?やめなさいって言ったらやめるの?」

「じゃあねえ、お母さん別に関係ないもん」

 

 

「耳が聞こえない」って言った瞬間、すごく驚いたような顔して紬の顔をまっすぐ見たのに、次の瞬間には「そう、で?」ってさっきの別れ話を聞いた時と同じ返答をするお母さん。この親にして、この子あり。まさしくだね。

 

 

萌ちゃんと想くん。

 

「お母さん、最近手話使わないから、忘れちゃうって心配してたよ。そろそろ顔見たいって。」

 

想くんの顔が曇っていくのを見て、同じように顔が曇っていく萌ちゃん。

 

「最近、お兄ちゃんの周り色々変わって…、萌のせいだけど、わかってるけど、で、お母さん、それ心配してて。」

「心配されるのが嫌だから、帰らないんだよ」

 

 

やっぱり萌ちゃんは自分が湊斗くんに耳が聞こえないことを言ってしまったことをすごく責めてる。「萌のせいだけど…」って言う声がかすかに震えてて、そんなことないよって、想くんにとって、良い変化ももたらしてるよって言ってあげたくなった。でも想くんはそうじゃ無くて、そこは否定してあげなくて、「心配されるのが嫌」と頑なに帰ろうとしない。

 

 

 

「実家から帰るときに荷物増える現象、そろそろ名前欲しいわ」

「親の真心。言葉じゃ伝えきれないからさ、物に託すの。」

「持って帰らなきゃじゃん」

「郵送する?」

「いい、持てるから」

 

「行ってらっしゃい」

「行ってきます」

 

 

「持てないから要いよ」って行った物たちを、「持って帰らなきゃ」「いい、持てるから」に変える言葉「親の真心」。天才かよって思った。実家を出るときはいつも「行ってらっしゃい」「行ってきます」このやりとりだけで、すごく良い家族なんだなあって言うのがわかる。

 

 

「おすそ分けしたら?俺これからバイトだから。なんか、好きなようにして良いよ。好きな人呼んで。」

 

 

さすが「紬を幸せにし隊」のグループライン作った張本人だよね。

紬の家族は本当に良い人ばかり。

 

 

栗ご飯頬張る想くんが可愛すぎてここだけで何度も観れるね。

想くんに持って帰ってほしくて、お母さんみたいにせわしなく動く紬も「真心」だね。

 

「私ね、居たくて、居るだけだからね。佐倉くんに、なんもしてあげられないし、なんかしてあげようと思って一緒にいるんじゃないから。だから、佐倉くんが私と一緒にいるのが大変とか迷惑とか疲れるとか、そういうのあったら言って?私は、ないから。もし今後、合ったら言うから。ちゃんと、言うから。」

「わかった」

「それだけそれが言いたかっただけ。あと、お母さんのご飯、食べて欲しかっただけ」

 

 

伝わった。ちゃんと伝わったね。

まだ最初の頃の方、想が紬のことを「まっすぐ」って言うのにちょっと私はピンときてない部分があったんだけど、回を増すごとにこの紬のまっすぐさに触れて行って、何より想がどんどん変わっていくのがわかって嬉しい。紬のまっすぐな言葉がちゃんとまっすぐ想に伝わって嬉しい。聞こえる聞こえない関係ない。それがわかって嬉しい。

 

 

「青羽はこれ作れないの?」

「ごめん、手話わかんなかった。もう一回いって?」

 

さっきよりゆっくり丁寧に動きを変えて伝える想くんかわいい。

わかってるのに、わかってないふりをした紬に

「通じてるでしょ〜!!!」って笑いながら言う想くん。1話の冒頭で泣きながら「俺たちもう話せないんだよ」と伝えた想が、「通じてるでしょ」に変わるの泣けるね。

 

 

朝のシーン(ごめん、私この絵を見ておまっ、あんだけ付き合ってないって言っときながら泊まったんか!!!って思ってしまった。ほんとごめん。実家に帰ってるだけだった。)

 

 

あんなに頑なに帰りたくない意思を示して居たのに、紬との「いつあっても親は親って感じ。」って言う会話の中で、帰ってみようかなって思えた想も偉いね。緊張した面持ちの想。

 

 

「おかえり」

「ただいま」

 

 

いつも通りの親からの「おかえり」に家族の前でしか出さない声で「ただいま」と言う想。

嬉しそうなお母さん。安心した表情の想。うん、これでこそ家族だね。

 

 

 

 

 

来週はもうしんどい。

もう見なくてもしんどい。紬が笑顔で「ずっと」って手話をしていたのがどうにか希望でありますように。それを願って来週まで楽しみにしてます〜〜!!!!

 

 

 

 

じんわりと胸にくる「silent」7話

 

泣いている奈々。追いかけてきた紬。紬に気づく想、そして奈々。

思わず立ち去ってしまう紬と、反対方向に歩く奈々。

 

想が追いかけたのは紬だった。

切ない。奈々の気持ちになると、どれだけ苦しかっただろう。

 

 

でもここで、ちゃんと「追いかける相手」を間違えないのが想くんなんだよなあ。

間違えないって言うのは、ちゃんと「好きな人」の方を追いかけること。泣いている奈々ではなくて、「好きな人」である紬を追いかけるとこ、そういうとこ、想くんってモテる人なんだろうなあって言うのが分かる。

 

 

 

 

「奈々と話したの?」

「うん、話した。ちょっと」

「何話したの?」

「……大丈夫。大丈夫。水かけられたりしてないし」

「奈々、泣いてて…」

「泣いてた。うん。私のせいかもしれなくて…わかんなくて…あ、えっとなんて言えばいいんだろう」

「青羽は大丈夫?」

「うん?」

「昨日、ちょっと喧嘩になって、聴者とろう者と中途失聴者、みんな違うから分かり合えないって言われた」

「…」

「青羽には関係ないから気にしないで」

「関係ない?」

「巻き込んでごめんね」

 

 

「みんな違うから分かり合えない」って言葉は、想と奈々のことを指しているようで、想と紬にも当てはまるんだよね。だからこそ、何て返したらいいかわからない沈黙を紬は作るけど、想は心配かけたくない想いで、「関係ないから」と言う。好きな人の大事な人とのことを「関係ない」って言われた紬はもっと気持ちが複雑になっちゃう。難しいね。聞こえる、聞こえないに関わらず、難しい。

 

 

本棚から本を取り出す奈々。

想の家に返しに行った時、偶然にも鉢合わせてしまう。

 

いつも明るくて、想よりもお喋りで、ちょっとあざとい女の子だった奈々が不安そうに本を返す姿を見て、ちょっと小さく見えた。

家の中に入れるか、でも…って迷う姿がなんとも真面目な想くんらしくって、それに気づいて「ここで待ってる」って言う奈々に、外廊下で本を広げる二人が可愛らしかった。

 

 

「想くんが勧めてくれる本、正直あんまり面白くなかった」

「面白いって言ってたじゃん」

 

「想くんが好きって言うから好きなふりしてた」

 

 

 

ここ、予告では「好きなふりしてた」ってところだけ流れていて、これが「想くん」に対しての言葉だったらあまりにも切ないなって思ってたから、だから「本」に対してでよかった。想くんを好きな気持ち、奈々が嘘にしないでよかった。

 

 

もうほとんど告白みたいなことを言ってしまって咄嗟に持っていた本で顔を隠す奈々かわいい。一歩、距離を縮めて本を奪うけど、また奈々に奪われて、そしてまた想が奪い返して笑い合う。普通だったら、両思いの人がするやりとりに見えるのに、甘酸っぱいねってなるのに、この二人はどこか切ない。

 

 

「振らなくていいよ。振った側って悪者みたいになるでしょ。勝手に好きになられただけなのに。想くんは今までもこれからもずっと友達。悪者になろうとしなくていい。大丈夫」

 

 

この短期間で、こんなこと言えるまでに気持ちにけりをつけた奈々って本当に偉いよね。本当はまだいろんな思いがあるんだろうけど、でも、ちゃんと諦めようとしてるの偉い。今、間違いなく一番辛いのは奈々なのに、想くんのことを思ってこんな言葉をかけられる奈々は、めちゃくちゃいい女だし、絶対絶対幸せになってくれよなって心の底から思った。そして、絶対に想くんも幸せにならないといけない。

 

 

 

 

 

 

萌ちゃんとお母さん。

 

「想、高校の時の友達にあってるの?」

「うん。普通に仲良くしてるみたい。え、何が不満なの?よかったじゃん。お兄ちゃん楽しそうだよ?みんなとフットサルして。高校生の時みたいに」

「高校生の頃みたいにいかないでしょ、その頃とは違うんだから」

 

 

「ここ何年もあんな風に人と会わないでいい仕事して、奈々ちゃんしか友達もいなくて。声だって滅多に出さなくなっちゃって。聞こえる人と関わると傷つくから。だからそうしてきたの。やっと、静かに…落ち着いた生活ができるようになったのに。あんな刺激のある人と関わらせたくないの」

「それは…それは、お母さんの自己満足だよ」

 

 

 

萌ちゃんとお母さんのシーンはいつも心にグサってくる。

どっちも想のことを想っていて、それは同じなのに、絶対に交わらないから苦しい。

今回の第7話の裏テーマは「自己満足」だと思っていて。このシーンも、紬が奈々に会いに行くシーンも、奈々が想に手話を教えたことを「自己満足」だと言うシーンも、全部全部、誰かの自己満足。でも、このドラマに出てくる人の自己満足は、いつも誰かを思っての自己満足だから、だから見ていて苦しくなる。

 

 

 

「あのさ、いつからって言ったけ?耳悪くなったの」

「18歳」

「それって、そう言う場合ってさ、喋れないもんなの?」

 

 

聴者にはわからない世界。決して傷つけるために言ったわけじゃない、単純な疑問を投げかけただけでも、想には深く刺さってしまう。

 

 

ちょっと疲れた顔で待ち合わせのファミレスにくる想。

仕事の愚痴を手話で話すけど、難しくて紬にはわからない。

奈々のことを聞くけど、やっぱり「気にしないで」と言われてそれ以上は聞けない紬。二人の中で流れる噛み合わない空気。

 

 

「ずっと、気になってたんだけど。」

「何?」

「声で、喋らないの、なんで?」

「……」

 

 

さっき会社でも言われてちょっと疲れていたのもあいまって、しかもそれを他でも無い紬に言われるのもあって、複雑な表情を浮かべる想。

 

 

 

「元々、聞こえてた人だと声で話す人が多いって聞いたから。佐倉くん、なんでかなって。」

「……」

「あっ、声、出してってことじゃなくて、私が、手話わかんない時、わざわざ繰り返したり、文字打ったり、めんどくさいかなって思って」

「この時間がもどかしいから声で話せよってこと?」

「違うよ、そんなこと思ってない。理由があるのかなって思っただけ」

「(声が好きなんだもんね)」

 

 

ここ、切なすぎて胸が苦しかった。

ああ、そっか。想は、紬が自分を好きな理由は「声が好きだから」だと思ってるんだ。もうあの頃みたいに話せない想のこと、紬は、好きじゃないって思ってるんだ。湊斗と話したフットサルのロッカーの前で、「耳、聞こえないんだよ?」って言った時、単純に、「聴者と付き合った方が紬は幸せだ」ってことが言いたいのかと思っていたけど、それももちろん意味合いとしてはあっただろうけど、でも、「あの頃みたいに話すことができない自分を紬が好きなわけがない」って思いもあったんだ。あの頃、高校生の頃、スポーツも勉強も、なんだって出来て学年1モテてて、そんな想くんからは想像もできない卑屈な言葉に、胸が苦しかった。この8年間が、そうさせたんだなって思って苦しかった。紬の気持ちが、伝わらないのが苦しかった。

 

 

落ちて割れたコップ。すごい音。だけどそれにも想は気づかない。「聞こえないんだから気づかないですよ」っていつかの風間ぽんが湊斗に言ったセリフが聞こえた気がした。そんな普通の出来事も、聞こえる人と聞こえない人で線が引かれたような気がして、分かり合えない描写が辛かった。二人の表情がどんどん暗くなって行くのがもっと辛かった。

 

 

紬とマコ。そして湊斗からの電話。

 

「結婚するんだ!?」

「えっ?」

「違う違う。戸川くんじゃなくて」

 

 

ここのシーン、正直私はまだ紬は湊斗に未練があるんだなあって思ったんだけど、どう?さっきの想と紬の分かり合えないシーンの後だったから、余計にそう思ってしまった。いざ、想くんに直面してみて、やっぱりあの頃のようには何でもかんでも行かなくて、そんな時にかかってきた湊斗からの電話に少しなんだろう、落ち着きを覚えるって言うか、あ〜湊斗だなあ〜って思う感じというか。(ごめん、視聴者の私が思った、って言うのもある)

 

 

でも、想くんの話を湊斗に普通にする紬にちょっとね、違和感。

違和感っていうか、ちょっと嫌な言い方になるかもしれないけれど、紬は紬でやっぱりずっと「選ばれてきた人」なんだなあって思った。

想に、「選ばれてきた人」

湊斗に、「選ばれてきた人」

 

だからこそナチュラルに、湊斗に想の相談ができるんだろうなあって思った。そしてそれは、奈々に会いに行くのもそう。「選ばれてきた人」だからこそ、できること。

 

 

 

 

奈々に会いに行く紬。

紬はまっすぐ。本当にまっすぐ。

 

「佐倉くんから、奈々さんのこと聞きました。話を聞いてくれる人って言ってました。誰かに話を聞いて欲しかった時に出会って、不安とか悩みとか、全部聞いてくれたって。出会わなかったら、生きてこれなかったって言ってました。音がなくなって行くのは悲しかったけど、音がなくなってからも悲しいだけじゃなかったのは、奈々さんがいてくれたからって。」

「……」

「あ、あの、佐倉くんに、そう伝えてって言われたんじゃないです。奈々さんがどういう人か聞いたらそう言ってたんです。今の佐倉くんがいるのは奈々さんのおかげなんだなって。私に感謝されても、全然嬉しくないと思うんですけど。でも、伝えたくて。私は、この8年、ただ元気にしてるかどうか、それだけずっと心配でした。また会いたいとかより、とにかく毎日誰かと笑って過ごして欲しいって、それだけ願ってました。だから、佐倉くんのそばに奈々さんがいてくれて本当に良かったです。佐倉くんが一番そう思ってます。ありがとうございました。」

 

 

どんな人?って聞かれて出てくる言葉はその人の好きなところっていう第6話での湊斗の言葉を思い出した。想が、奈々を好きな部分が見えて嬉しかった。

 

 

紬のまっすぐさは、時に誰かを救い、そして時に誰かを傷つけそうなくらい、まっすぐ。

私がもし、奈々の立場だったら。この言葉を言葉通りまっすぐに受け止めきれないかもしれない。でも、手話教室の先生に訳してもらって、事前に全部全部確認してから、手話を覚えてくる紬は本当にただただまっすぐだから。だから、こっちもまっすぐに聞きたくなる気持ちになる。

 

 

「上達したいならとにかく手話で話すようにしたほうがいい。想くんとたくさん話したほうがいいよ。」

 

 

「あげたプレゼントを包み直して誰かに渡された気分」って言った奈々が、こんな言葉をかけられるなんて、すごく大人だなあって思った。決して間違ってない、そう思ったって仕方ないのに、紬のまっすぐさに直面して、こんな言葉をかけてあげられる奈々は本当にいい子だし、やっぱり絶対幸せになれよな!!!!!

 

 

 

 

 

図書館に本を返しにきた奈々。

小さな男の子に連れられて歩く想。高い場所にある本を取って欲しいけど、聞こえない想にはそれがどれだかわからない。

 

迷った挙句、何かを考えついた顔をして、男の子を持ちあげた想。

見つかった本。笑い合う二人。声がなくても通じ合った。

 

 

好きな人のそういうところはね、ずっと見ていたくなっちゃうよね。

そういう何でもないところがね、ああ、好きだなあって思っちゃうんだよね。

恋したことある人ならきっと分かるであろうこういう描写を入れてくる感じ、やっぱりうまいなあ。きっと奈々も、ああ、やっぱり私、想くんのこと好きだなあって思ったと思う。そして、「聞こえる人」と「聞こえない人」であっても、ちゃんと通じ合うことはできるってこと、示してくれたね。

 

 

 

想に見つかっちゃってちょっと気まずそうに笑う奈々。曖昧に微笑む想。

 

 

 

 

「青羽と話せた?何話したの?」

「想くんに近づかないでくださいっていう修羅場になるのを覚悟してたけど、全然和やかだった」

 

 

「この8年、どれだけ想くんのことを心配してたかって熱弁された。下手くそな手話で一生懸命話してくれたよ。言いたいことまとめて、手話教室の先生に訳してもらったんだって。真面目だよね。手話覚え始めた頃の想くん思い出して、ちょっと可愛く思えた。気持ちを伝えようって必死になってくれる姿って、すごく愛おしい。まっすぐにその人の言葉が自分にだけ飛んでくる。想くんもあの子と話してると、そんな気持ちなんだろうなって思った。この前、プレゼント使い回された気分って言っちゃった。私が想くんに教えた手話が、あの子に伝わって行くの。でも今はおすそ分けしたって気持ち。あげて良かったって思った。」

「奈々に手話教えてもらって本当に良かったって思ってる」

「想くんのために教えたんじゃない。私と話して欲しかっただけ。私の自己満足だよ。こうやって手話で話せて満足。お互い耳が聞こえて話すのも、ちょっと憧れだったけどね」

「たまに夢に見ることがあって。奈々も俺も耳が聞こえて、電話したりお互い両手に荷物抱えて声で話したり、多分、奈々の顔や性格でこんな声かなってイメージできるんだと思う。夢で話すときは、その奈々の声が聞こえる。起きるともう、どんな声かよく覚えてないんだけど」

「良かった。私も似たような夢見るけど、音がないから。想くんの夢の方でちゃんと声出てるなら良かった。私にも想くんの声、聞こえてるなら良かった」

「奈々、声でもすごいしゃべってるよ」

 

「シー!!!!!!!」

 

「怒られてる」

 

 

ここのシーンが第7話で一番好きなシーンでした。

 

やっぱり奈々は大人。こんなこと、私なら言えない。

 

第6話で、奈々の夢は、想くんと「手を繋いで」、声で話しながら歩くことだった。

でも想くんの夢の中では二人は「荷物を抱えてて」、両手が塞がってて、それでも声で話して歩いていた。この違いがね、二人のお互いに対する感情の違いが表れていてちょっと切なかった。

そして、同じく第6話では二人の共通言語は手話だから、静かな図書館で話していても怒られなかったのに、第7話では思わず漏れ出た二人の笑い声に反応して、怒られてるのかわいい。聴者とろう者の差がなくなっていく。

 

 

 

3年前に発売された、想が大好きでよく聞いていたスピッツのアルバム。

思わず、想はこれを聴けたのか気になる紬。

 

 

待ち合わせする二人。何回見ても思うけど、「ん?」って顔の想くんは世界一愛くるしいし、「お待たせ」って手話する紬は世界一可愛い。

 

 

 

「本、好きだよね。高校生の時から得意だったし。国語」

「うん」

「だってあれ、作文」

「作文?」

「高2の時、佐倉くん書いたやつ」

「あれ青羽にあげたよね?」

「まだあるよ。うちにある。読み、来る?」

「……」

「違う違う。家に来る?って意味じゃなくて、いやそういう意味なんだけど、そうじゃなくて…」

「行こうかな」

 

 

動き出した二人の時間。

なんとも言えない緊張感が伝わってこっちまで恥ずかしくなる。

 

 

紬の家にきた想。

なんでこんなに無音なんだろうって思ったら、そっか。

もうこの二人は一緒に音楽を聴くこともテレビを見ることも、映画を見ることもないんだ。そういう世界にならないんだ。そう思ったらちょっと切なかった。

 

 

なんとなくお互いの緊張感が伝わってくる。

 

「最近覚えた手話教えて?」

「最近?ん〜、あっ!片思い」

「覚えなくていいよ」

「だよね」

 

 

きっと両思いであることはお互いにもう分かっていて、でもあと一歩、何かのきっかけがないと踏み出せない。そのなんとももどかしい感じがこの会話でわかるのがいい。

 

 

「あ、作文作文」

 

立ち上がった紬の手を咄嗟に掴んで座らせる想。そのまま両手を握って見つめる。

伝えたいことをまっすぐに伝えたいって思いと、お互いに両手を塞ぐことで、手話に頼らないっていう意思表示が見える。紬だけじゃなくて、想も両手塞がってるのと一緒だから。

 

咳払いして、声を発しようとする想。

 

「いい。いいよ。大丈夫。喋んなくていいよ。ごめん。この前、無神経なこと言ったから。違うから。声好きだったけど、それは本当だけど。でも、声以外も好きだから。だから大丈夫。無理に喋んなくていいよ。喋んなくても、好きだから。大丈夫。」

「……」

「好きとか言っちゃったけど、手話してないし、セーフ。それ以外訳すね。ちょっと、手を離して頂いて…」

 

 

抱きしめる想。

想の背中をトントンって叩く紬。

強く抱きしめ返す想。

「うん…伝わったね」

 

 

 

ファミレスで、いやもっと前かな、奈々と対峙した後に紬を追いかけて二人で座ったベンチのシーンから、お互い手話を使ってもどこか通わなかった心が、手話がなくても通じ合った。きっと、「好き」って言葉までは分かってなかったかもしれない。でも、あの頃好きだと言ってくれた声を、いい、喋んなくていい、と制御したことは今の想にとって、すごく大きな「好き」になったんじゃないかな。8年前、あの公園で、言えなかった想いがようやく通じ合った、そんな気がした。思わず溢れ出した思いを、手話でもなく、声でもなく、抱きしめることで表現した想くんに私は泣きました。好きです。そんなん好きしかない(私が告白してどうする)

 

 

第6話で風間ぽんに想のことを「どんな人?」って聞かれて、「好きな言葉をくれる人」と答えた紬。湊斗曰く、それは相手の好きなところ。だけど、言葉をくれなくても、何も話さなくても、好きだから、大丈夫、と伝えた紬。うん、片想い、って手話はいらないね。

 

 

 

 

さて、誰しもが思ったであろう、え、来週無いの!!!!????来週生きてる???ねえ、私生きてる?????現象。大丈夫そ?みんな生きてる?でもまあなんとかいい子にして待ってようと思うので、第8話も楽しみにしてます。撮影も佳境かな〜〜〜〜みんなめちゃくちゃ忙しそうだけど頑張って〜〜〜!!!!!!

 

 

 

 

 

第6話の「silent」はずっと苦しい

 

大学生の想。

同級生に名前を呼ばれても気づかない。

耳元で急に名前を呼ばれて振り返る想。必死に口元をみて言葉を読み取ろうとするけど、分からない。

 

補聴器とイヤホンを見間違えられて怒られる想。

「すいません」が口癖になる。何も、何も自分はしてないのに。どんどん悪くなっていくのは自分の耳であって、自分は何も悪く無いのに。

 

高校生の時のキラキラしたみんなの憧れの佐倉くんはもう居ない。

友達も全部切って、耳が聞こえなくなる恐怖に毎日毎日押しつぶされそうになりながら必死に生きている。

 

 

 

偶然、エレベーターで一緒になった想と奈々。

一緒になったのは偶然だけど、思わず奈々を目でおってしまったのは、楽しそうに友達と会話する姿を見て、気になったんじゃないかな。

 

 

 

「なんでもないです」

「話したいって顔してた。喋って」

「大学生ですか?」

「うん」

「授業って、どうしてますか?」

「パソコンテイク」

「そうですよね…」

「何も補助なしで、受けてます」

「聞こえるの?」

「聞こえないことも多いけど、聞こえないふりしてごまかして来ました。でも、もう…ごまかせなくなって来てて」

「友達にノートテイクお願いすれば?」

「友達、居ないから。耳の病気がわかって、それまでの友達は一方的に縁を切って…。すいません。暗い話して。すいません。すいません。」

「聞くよ」

「補聴器を使い始めたら、授業中にイヤホンつけるなって、注意されました。同級生に突然、耳元で、大声で、話しかけられました。別に悪いことしてないのに、何度も、すいません、すいませんって謝るの癖になって、本当に、自分が悪いような、そういう気持ちになります。大学、スポーツ推薦だったから…親には大丈夫って言い聞かせて、意地で上京して来たんです。でも結局、部活、続けられなくなりました。声が聞こえないことが増えて、あいつは指示を聞かないって、あいつはチームプレイができないって。そういうのは、聞こえちゃって…。そういうの相談できるところに相談してみても、ちょっと悲しい顔して、何度も相槌打って、なんかの制度とか、保証?とかを紹介してくれるだけでした。違うのに。ただ、誰かに聞いて欲しかった。静かに、話だけ、聞いて欲しかったんです。ただ不安だってことを、言葉にできないのが、苦しかっただけで…。」

「声出さないから大丈夫。静かに話聞いてあげれる。私は生まれつき耳が聞こえない。でも、音がなくなることは悲しいことかもしれないけど、音のない世界は悲しい世界じゃない。私は生まれてから、ずっと悲しいわけじゃない。悲しいこともあったけど嬉しいこともいっぱいある。それは、聴者もろう者も同じ。あなたも同じ。」

「おなじ」

 

 

 

言葉が綺麗で、どれも取り逃したくなくて、全部文字起こししちゃうくらい、よかった。耳がだんだんと聞こえなくなっていっているのと、あの頃のなんでもできた自分じゃないのとで、声が小さく自信なさそうに話す想くんの話をうんうんって見つめながら聞くのは奈々にしかできない。

てっきり、奈々が想くんのことを大好きで大好きで仕方ないって思っていたけど、想くんの方から奈々に興味を持って、そして救われていた。

 

 

 

同じだと言ってくれて、あんなに安心したのに。都合よく、自分は違うと線を引いた。聞こえる自分が忘れられなかった。聞こえる人とも、聞こえない人とも、距離をとった。近づくのが怖かった。でも、近づいてしまった今は、もう離れたくないと思ってしまう。

 

 

苦しい。突き放された奈々も、突き放した想も、どちらの気持ちもわかる気がして苦しい。

そして、”聞こえる”紬が手話を勉強して、それで会話してくれるのが嬉しいと感じる想の気持ちも、このシーンを見るとわかる気がする。手話で話すのは、”聞こえない”同士がするツールではない。そう思える気がする。

 

そして、紬と一緒に楽しそうに手話で会話するシーンを次に入れてくるのがこの脚本ずるいとこだよ。

 

 

返事がこないことに対して、ちょっと拗ねたような気持ちで、いつものテレビ通話ではなくて、思わず音声通話を押す奈々。

焦ったように、紬に出て欲しいと伝える想。

 

奈々に何かあったのかもしれないと、紬に電話を出させる想くんは、本当に奈々を大事な友達と思って心配しているし、同時に、それを何の躊躇いもなく、”紬”に出させることで、奈々への気持ちがわかって辛い。ちょっとくらい奈々への気持ちに迷いがあったら、紬に電話渡したりしない。

 

 

 

電話の相手がどういう人なのか気になる紬。

聞こうとするけど、返信に夢中で、想は気づかない。

これが聞こえる同士だったら、「ねえ」で終わるのに、目線がこっちにないと、二人の会話は始まることさえできない。

 

でも、ここで紬が聞かなくても、表情を見て、どういう人なのか話してくれるのが想くんだよね。ちゃんと気づいて、何でもないよって、無意識に伝えてくれる。

仕事の知り合い?って聞いた紬に対して、「友達」って、すごく大事そうに肩をすくめて、両手をギュって握りしめる想くん。奈々のこともちゃんと大事って思ってる。「本当に友達?」って聞いちゃう紬の気持ちもわかる。全部、全部、わかるよ。

 

 

「青羽、元気?」

「俺?見ての通り、元気」

「紬、元気?」

 

 

また”紬”って呼ばせたくて、意地悪しちゃう光可愛い。できる弟大賞ナンバーワンだよ。

そしてもう、何でもないのに、普通に湊斗の家に来て、アイス食べてる光は本当に湊斗のこと好きだよね。わかるよ、私も大好きだよ。

 

 

 

偶然、道端で想を見かける奈々。

リュックを開けて、スマホを取り出す奈々。

(みんな思ったと思うけど、ここ、リュックをわざと開けたのかと思った。ごめん。)

(こういうミスリードもこのドラマうますぎんのよ)

 

「明日ひま?ご飯行かない?」

 

想にLINEを送る奈々。

それを見て、すぐに返信しようとする想。

訪れる紬。手話で会話する二人。

そのまま、スマホはポッケに直されて、返信はこない。

 

 

一番見たくない光景を見た、それも偶然見てしまった奈々の気持ちを考えると、苦しいしかない。え、主人公って奈々だっけ?奈々の物語ってことでいいんだっけ?って錯覚してしまうくらいに、奈々目線で描かれていて辛い。そんなん、奈々に感情輸入してしまうやん。

 

 

 

 

想と湊斗。二人での夕飯。

また二人がこうやって何の気も使わずに気兼ねなく話せてよかった。

湊斗の優しさのおかげ。それは間違いなく、絶対に。

 

 

「今日、想のおごりね。俺に感謝してるでしょ。焼肉なんて安いもんでしょ」

「うん」

「何食べよっかなあ〜。」

「元気そうだね」

「元気だよ。振った側なんでね」

 

このセリフ言って、微笑む湊斗の人生って何回めなん?????

あんなに大好きだった、あんなに長年片思いして、同棲までしようかとしていたはずの彼女を振って、その彼女とこれから一緒にいることになるであろう人に対して、こんなこと言える?こんなこと言って、何の意地悪もない笑顔で笑える???もう私が焼肉いくらでもおごるから好きなだけ食べなよ。もう、そうしなよ。それが一番うまくいくよ。

 

「この前一緒にいた人、本当に友達?」

「うん」

「へえ〜、美人だったし、二人でいたし、本当に友達なのかなあ〜って」

「二人で会う唯一の友達だから」

「え〜俺は??ねえ俺は?今二人であってるんですけどお〜」

 

ここで困ったように笑う想くんも可愛いし、ちょっと拗ねる湊斗も100点満点くらいに可愛い。大好き。抱きしめたい(やめろ)

 

 

そして、紬のことは「友達」ではないってことも含めてるって解釈でいいよね??

 

 

「その人にさ、青羽のこと聞かれた?どんな人って。なんて答えたの?」

「まっすぐ」

「まっすぐ?」

「まっすぐ見てくる感じ。性格も。」

「うんうん、わかるわかる。その人は?どんな人なの?」

「生まれつき耳が聞こえない。大学のとき知り合って、手話を教えてもらった」

「へえ〜どんな人って聞かれたとき、好きな人のことだと、その人の好きなところ言っちゃうんだって。嫌いな人のことだと、嫌いなところ。どちらでもない、知り合いとかだと、普通に、関係性とか、プロフィールとか説明しちゃうんだって。今みたいに。ま、全部に当てはまるとは思わないけどね」

「湊斗、ちょっと性格悪くなったね」

「モテたいからね」

 

「湊斗、ちょっと性格悪くなったね」って言う時だけ、スマホを机の上に置いて、ドンって指さすのちょっと怒ってて可愛い。「モテたいからね」って返す湊斗って頭の回転も早いんか?君、天才か?モテないはずないだろ。

 

意味がわからなくて、きょとんってする想も可愛い。全部全部可愛い。

 

 

 

 

風間ぽんと、紬のシーン。

 

「どんな人ですか?」

「どんな人?…そうですねえ、、、、好きな言葉をくれますね」

 

 

想い合ってる二人の裏で、泣く人がいることを考えると今日だけは、この話の回だけは、純粋な気持ちで、わ〜いまた二人両思いだね⭐︎なんて思えないから辛い。

でもなぜかこの二人はこうやって自然と想い会うことができる。どんなに遠くにいたって、離れていたって、その間、一切時間を共有してこなくたって、声が聞こえなくても、想い合えるのが残酷。

 

 

あんまり家族と上手くいってないのって聞く湊斗に曖昧に笑ってやり過ごす想。

今でも毎日、想の部屋のカーテンを開けて、いつでも帰ってこれるようにしてるお母さん。

空になったCD入れを見て、辛いのは想だけじゃない。

 

「ねえおとうさん。想の部屋からダンボール運んでおいてくれない?」

ダンボールって?」

「うん、CD。明日、不燃ゴミだから

「うん?捨てといてって言われたの?」

「言われてないけど」

「想に確認してからの方がいいんじゃない?」

「CDどうするのってわざわざ聞くの?次帰ってきた時、目につく方が嫌だろうし」

「じゃあ萌がもらう!萌の部屋運ぶね」

「萌、お兄ちゃん聞くやつ興味ないでしょ」

「聞くために取って置いたわけじゃないでしょ、お兄ちゃんだって」

 

 

私、今回の6話で一番好きなシーンだった。

「聞くために取って置いたわけじゃないでしょ、お兄ちゃんだって」

ってセリフが何よりも的を得ていて、それを萌ちゃんが言うところにズドーンって何かを射抜かれたような気がした。別に聞かない。お兄ちゃんの好きだった歌が別に好きなわけでもない。でも全部お兄ちゃんの思い出だし、お兄ちゃんが”聞いていた”歌だし、別に目につくところに残しておかないでも、でも、またもし、その思い出を誰かと共有したいと思える日が来たら、その時に無いのはあまりにも悲しいから。「萌の部屋運ぶね」って言える萌ちゃんは間違いなく、いい妹大賞ナンバーワンだね。そして、想に聞かないで捨てといてって言うお母さんの気持ちも分かる。どっちも想のことを思ってのこと。どっちも想のことが大好きなだけ。ただ、それだけ。

 

 

 

残りのダンボールを持って来たお父さん。

「コンコンっ」って口で言って入ってくるの可愛い。「ありがとう」ってちゃんと言える萌ちゃんもいい子。

 

「え、手伝って大丈夫?お母さんに怒られない?」

「バレたら怒られる」

「浮気と一緒だ〜〜〜」

「お父さん、浮気したことないから」

「ふぅ〜ん」

 

何気なく開けたダンボール。割れたCDケース。

もう2度と聞かないと言う意思表示かのように思える。

人の気遣いができる思いやりのある萌ちゃんにはそのお兄ちゃんの意思表示がわかってしまう。黙ってそっと蓋を閉じるお父さん。「大丈夫だよ」って別に言葉では言わないけど、でも安心させるかのように頭をぽんぽんって撫でるお父さん。でもそれもあいまって、涙が流れる萌ちゃん。必死に泣かないように、声を押し殺して泣く萌ちゃん。優しすぎるよね。このドラマに出てくる人たち、みんな優しすぎるから。痛いくらいに気を使って、人の気持ちがわかりすぎてしまうから。だから苦しいけど、でもいつもこのドラマで見る涙は綺麗だよね。

 

 

待ち合わせする紬と想。

まっすぐに、想をみる紬。

そう言うところが好きなんだよって、想の声が聞こえた気がした。

 

 

第5話で、「顔を見て話したい」と紬のバイト先に来た想。「今は佐倉くんの顔見るのつらい」と返した紬。まっすぐに、顔を見て話すふたりだから、あの時、想は「顔を見て話したかった」し、紬は「顔を見て話したくなかった」

んだなあと思って、また第5話を見て泣いた。

 

 

聞きたいことをはっきり聞く紬。それも紬っぽい。いつだって紬はまっすぐで、疑う前にちゃんと本人に聞く。

 

 

 

 

ショーウィンドウで見つけたハンドバック。綺麗な青のバック。

最初、このシーンを見たときは、ん?なに?欲しいの?想におねだりでもすんの?なんてまあ〜小汚いことを思っていた私を本当、まじぶん殴ってやりたい。想から来たLINE。嬉しそうに返す奈々。辛い。

 

 

「想くんから誘ってくれるの久しぶりだね」

「ちゃんと話したいことがあって」

 

奈々とは対象的に真剣な顔の想くんに、もう何が言いたいのか、何を言われるのか悟る奈々。言われちゃったらもう、側にはいられないから。だから、聞かないようにする奈々。メニューから顔をあげない奈々。

 

 

「最近よく二人で会う人がいて」

「イヤホン拾ったあの女の子でしょ?あの子の彼氏、友達なんでしょ?ダメだよ。喧嘩になるよ。」

「別れたって」

「へえ、昔の恋人と昔の親友、想くんと再会したせいで別れちゃったんだ」

「ずっと奈々の気持ち無視して曖昧にしてたけど、」

「迷惑かけると思うよ。想くんのことかわいそうだから優しくしてくれるだけだよ。18歳で難聴になって、23歳で失聴した女の子探して恋愛した方がいいんじゃないかな。高校生の時はどんな音楽聞いてた?うんうん、なるほどね、あれいいよね。新曲聴けなくて残念だね。聞こえなくなっていくの、本当に怖かったよね。でも、君と出会えたから頑張って生きていこうと思えたよ。そう言う話できる相手探しなよ。どうしたの?手話わかんない?筆談しようか?」

「……」

「あの子に、聞こえない想くんの気持ちはわかんないよ」

「奈々、よくそう言うこと言うよね。自分はろう者だから、聴者とは分かり合えないって。恋愛もうまくいかなかったって」

「だから何?」

「だったら、俺とだって分かり合えないよ。聴者でも、ろう者でもない」

「そうだね。私も想くんもあの子も、誰も分かり合えないね」

 

 

 

一番最初に出会ったとき、「同じ」って伝えあった二人が、「分かり合えない」っていう会話をする世界線、辛すぎない?夏帆ちゃんの、悲しそうに、でもそれを悟られるのも辛いから必死に隠して、隠しきれなくて、きついこと言っちゃって、そして自分もまた傷つく演技がもう圧巻だった。手話もそうだけど、もう全部すごすぎて見入っちゃった。目黒くんの、想の、大事な大事な友達に、辛いことを言われた表情も全部全部苦しかった。怒ってるような、悲しんでるような、必死に全部受け止めようとするけど漏れ出ちゃってる感じとか、表情だけなのに、二人とも、こんなにこちらを苦しくさせるんだなって、とにかく辛かった。

 

 

 

ハンドバックを手に、スマホで電話する奈々。

お互い近くにいるはずなのに見つからないから電話して探す二人。

合流して、バック持ち替えて、それを見て手を繋いでくれる想くん。幸せしかない世界。そして、奈々が絶対にできない世界。

 

ハンドバックの意味、そういうことか…って脚本に脱帽した。

そして、途轍もなく苦しかった。

 

 

 

 

前に想くんが見せてくれた手話教室のチラシのことを覚えていて、思わず紬に会いにいく奈々。名前を聞いて、電話の人だと悟る紬。カフェに入る二人の顔がどちらもこわばっていて、緊張感が伝わってくる。何の手間もかけないで注文する紬。フォークが無いだけで、奈々は一苦労するのに。

 

 

「想くんにも手話教わってる?」

「はい。私、まだ全然できないから、よく、間違ってるよって教えてくれます」

「私が想くんに手話教えたの」

「はい。ちょっと聞いてて。大学生のとき、知り合って、手話教えてもらったって」

「プレゼント使い回された気持ち。」

「え?」

「好きな人にあげたプレゼント、包み直して他人に渡された感じ。想くんどんな声してる?聞いたことあるでしょ?どんな声してるの?電話したことある?」

「でんわ…はい。高校生の時」

「いいね。羨ましい。たまに夢に見る。好きな人と電話したり、手繋いで声で話すの。憧れるけど、恋が実っても、その夢は叶わない。恋も叶いそうに無いんだけどね。」

 

 

耐えきれなくなって、思わず飛び出す奈々。

泣きそうになっている紬。

 

 

どうして?何でここまで言うの?って思ったら、回想シーン。

 

大学生の頃の想と奈々。

 

「最近、筆談いらなくなったよね」

「確かに、手話だけになった」

「それが目標だった。奈々と手話だけで話せるようになるのを目標にして手話覚えた」

「まだ全然下手くそだけどね〜」

「奈々にだけ伝わればいいから」

 

 

残酷だよ。

でもこの時の想は本心だったはずで。この時の想は、奈々が唯一の友達で、光だった。奈々がいれば、もう他には何もいらなかった。”友達”と話したいから、覚えた手話。それを使うのは奈々だけでよかった。それに何も嘘はない。

 

 

でも、今となっては残酷。

そんなこと言われたら好きになっちゃうし、想くんはずっと自分のためだけに手話してくれるんだって思っちゃうし、だって、そう言われたし。

それを、元カノに、ましてや耳の聞こえる人に、教えて、手話で会話してるなんて、”プレゼント使い回された気持ち”にどうしたってなる。むしろこの表現以外にある?ってくらい。それだけ残酷で、苦しい。

 

 

 

電話が鳴る。

思わずあたりを探す奈々。走ってくる想。夢にまでみた光景。

 

電話を耳に当てる奈々。

聞こえるはずない。聞こえるはずないけど、そうせずにはいられない。

 

追いかけてきた紬。見たことない顔して困惑する想。

奈々の心の本音を想は知らない。

電話に耳を当てて、意味がわかるのは、紬だけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今までの辛いや苦しいは、心がキュって締め付けられる、恋のどうしようもない気持ちだったけど、今回は何だろ、苦しいも辛いも意味がちょっと違って、でも言えるのは、結局とてつもなく苦しかった。お、今回は目黒くんのターンだなって思って見始めたのに、奈々のターンで、もう主人公って誰だっけ?ってくらい出てくる人みんなの気持ちがわかって辛い。それだけ一人一人丁寧に描いていて、誰一人置いてかない。むしろ置いてってよって思うくらい、全員の気持ちに共感してしまう。苦しい。

 

来週は想と紬の関係性も少し変わってきそうな展開。

楽しみ。もう終わるのが寂しくって、見たい気持ちと見たくない気持ちのせめぎ合い。でもやっぱり早く木曜日こないかなあ〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5話の「silent」はずっと泣いてた

 

紬と湊斗。ビブスを干すふたり。さっき別れ話をしたと思えないくらい自然に会話するから、時系列が分からなくなってくるけど、やっぱりさっき別れ話をしたふたり。

 

昔の恥ずかしい手紙の話に、「やめて〜」ってビブス投げる川口春奈ちゃん、リアルすぎてここだけで優勝だと思った。

 

 

 

長い長い後ろ姿だけのシーン。

紬の表情も湊斗の表情もよく分からない。だけど、なんとなく想像できる。なんとなく、想像させるのすごい。

 

 

8年前の手紙の内容を、しかも自分宛じゃない手紙の内容を、覚えてるだなんて、この8年間本当にずっと、ずっと湊斗は紬のこと好きだったんだね。

 

 

 

「よかった。そんなキモい手紙見られなくてよかった。」

「その頃もう、好きだったんだよね。紬のこと。想より前から。戸川くん、戸川くんってよく話しかけてくれたけど、話の中身、全部想のことだし。」

「ねえ」

「想の話じゃないにしても、何組の何とかちゃんが戸川くんのこと好きらしいよーって。いやいらないし、その情報、俺が好きなの、2組の紬ちゃんだしっていう」

「その頃の話はいいじゃん。今のことちゃんと話そう。今っていうか、今後のこと」

 

 

ここで、この時、初めて紬は、湊斗が学生のときからずっと、想が紬を好きなる前からずっと自分のことを好きでいてくれたこと、知ったのかな。付き合い始めたとき、いつから好きだったの?なんて話したのかな。もし、このとき初めて知ったのだとしたら、それまでずっと自分の思いを話さずにいた湊斗の気持ちを考えると切なすぎる。別れる時に、初めて言うの、辛すぎる。

 

 

 

 

 

何回見ても、どの場面でも、泣く芝居がうますぎて、川口春奈ちゃんを胴上げしたい(言葉のボキャブラリーがなさすぎて最大限の賞賛がこれだった)

別れたくない、嫌だ。何でそんなこと言うの。って、そんな言葉が聞こえてきそうな表情で泣くから、ビブス投げるから、私も泣いちゃう。何で?湊斗何で?って。

 

 

 

誰が見ても、8年経っても、お似合いな紬と想の間で、どんなに自分が紬のことが好きでも、紬の、今の好きな人が自分でも、どうしても不安になってしまう気持ちと、いつか、本当に二人がもし両片思いになってしまった時の絶望に耐えきれなかった気持ちとかせめぎあって、これだけの固い思いになったのかな。だってここの別れを告げるシーンの湊斗、今までと全然表情違ったもん。今まで紬の弟みたいに見えてたのに、紬よりも全然大人でかっこよくて凛としてたもん。

 

 

 

河川敷で涙を流す紬。

駆けつけるマコ。マコちゃんの表情と寄り添い方っていつも100点満点なんだ。余計なことは言わない。ただただ隣にいてくれる。こう言う友達は、一生大事にしないといけないって私が私に言い聞かせた。

 

 

 

 

 

朝が来て、起きる紬。朝ごはんを食べる紬。

想から返してもらったイヤホンから流れたのはスピッツの「みなと」

思わず朝ごはんを食べるのをやめる。湊斗に電話する紬。いつだって、なんだって、空腹は選択を狂わすから。ちゃんとご飯、食べてる時じゃないといけない。

 

 

 

 

 

萌ちゃんと光くんのシーン。

本当に姉兄思いのふたりだよね。

 

「誰?友達?」

「お兄ちゃんの元カノの弟」

「余計な口出しすんのやめなよ」

「お兄ちゃんのせいにされてるんだもん。そういう雰囲気なんだもん。誰のせいでもないのに」

「誰のせいでもないことが一番厄介なの。そういうもんなの」

 

 

 

「誰のせいでもない」って言える萌ちゃんはイマドキの可愛いおてんばな女の子かと思いきや、すごく周りを見てる優しい子よね。なかなかお兄ちゃんのために、こうやって元カノの弟に会いに行ったりできない。そしてお母さんの言葉。そうだね。そういうもんだよね。だからこんなに、みんな苦しい。

 

 

 

 

 

 

古賀先生と想くんのシーン

 

「戸川と、青羽にも、ふたりなりの考えとか関係性とかあって、それは、何年だ?8年とか?全くふたりを見てなかった佐倉に、わかるわけないと思うよ」

 

 

一瞬、突き放すかのように聞こえる言葉だけど、これが全てなんだよね。

お母さんが言っていた「誰のせいでもないことが一番厄介」と同じ。こうなってしまったことは誰のせいでもなくて。こればっかりはもう、正直、想くんができることは何もない。二人のことに対して、何かを言うことも、することも、許されない。許されるのは、想くんが、想くんの気持ちのままを生きるだけなんだと思う。

 

 

 

 

湊斗の家で、自分のものを片付ける紬。

いつもだったら手伝うだろうけど、仕事していてそちらを見ない湊斗。

 

 

 

「あれ、これ湊斗買ったやつ?私?」

「ん?青羽のでしょ。固め」

「……じゃあ持って帰ろ〜」

 

 

 

「青羽」と呼ぶことで、関係性を終わらせた湊斗。それに気づいて、ふてくされたかのように相槌を打つ紬。紬はまだ「戸川くん」とは呼べない。呼ばない。

 

 

 

付き合い始めた頃を思い出すふたり。

紬の記憶は曖昧なのに、湊斗は正確に覚えてるの、本当にずっとずっと、紬のこと好きだったんだなあって思って辛い。

 

 

「で、どうする?」

「何を?」

「別れる?」

「別れるよ」

「マジか」

「マジだよ〜」

「え。これってもう、別れてんの?この、今の状況」

「別れてるよ」

「ああ別れてんだ。そうなんだ。ギリ付き合ってんのかと思ってた」

「ギリ別れてるよ」

「あら…」

「さっき言ってたじゃん、自分で。片思いって」

「そうだ、言ったわ。言った、言った。本当に片思いなんだ…」

 

 

最後の言葉には頷かない湊斗。

 

 

少しずつ、少しずつ別れを自分に落とし込んでいって、でも信じたくなくて、明るく言葉にするけど、それが返って現実を突きつけて来て、なんか本当、こんな会話、過去の彼氏としたことないけど、過去に、いつか、こんな会話したような気分になってくる。そうだよなあ〜あの時の自分もそう思ったなあ〜って。そんな、こんな切なくておしゃれな会話して別れた経験なんかないのに、なぜかそう思ってくる。

 

 

 

 

「いいよ。持ってく、アパートまで。重いし」

「女の子にはね、ちょっと優しくない方がモテるよ」

「次の人のとき気をつける」

「…やっぱ、運んでもらおうかな」

 

 

「次の人」なんて意地悪言う湊斗に、ちょっと意地悪し返す紬の気持ち、すごいわかる。意地悪って言うか、なんて言うか、こうやって引き止めてるんだよね。いろんな意味で。こういうリアルな描写が、同じ経験なくても、ああ〜わかるわかるってなるんだよね。

 

 

 

「一人で全部持てる?」

「うん、持てる」

「うん」

 

 

「一人で全部持てる?」荷物、にも、これから、にも掛かっていて辛い。

手が離れて、全部ここで終わりなの辛い。

 

 

 

 

 

手話の「片思い」が本当に絶望すぎて思わず考えた人すごい!ってなってしまった。

それに気づく紬は今絶望真っ只中だから。

 

 

 

「普通に、声で話せるんですけどね。湊斗とは」

 

 

ここのセリフがすごく印象的。

風間ぽんの「湊斗くん、まるで青羽さんは自分のことそんなに好きじゃないみたいな言い方するから」って言葉を聞いた紬の、悲しそうな顔。湊斗と付き合ってた数年間、確かに湊斗のことを好きだったのに、ああ、それ、伝わってなかったんだなあっていう悲しさと悔しさ。もうどうしようもできないもどかしさ。全部全部含めたこのセリフ。ここ、本当に川口春奈ちゃん、うまいよね。

 

 

 

 

言葉の難しさを痛感する。

紬と想のシーンでも思うけど、言葉って文面だけじゃ伝わらないんだよね。

声のトーンとか表情とか、その背景にある思いとか、全部全部合わさって、言葉になるんだよね。本来は。声で話せるか、話せないか、じゃないんだよね。文字だけじゃないんだよ。

 

 

 

 

湊斗とマコのシーン。

 

ここの湊斗くんの表情が、やっぱり今までの、4話までの表情と違って、すごく引き込まれた。そしてマコちゃん、とってもいい友達だよね。

 

「女の子をキラキラさせる男ってすげえなって思ってたんだけど、でも、ね、ポワポワさせるのもね、なかなかの才能だと思うけどね。だから、私は…、他人の私からしたら、この3年の紬、幸せそうで嬉しかったけどね」

 

 

 

「やり直しなよ」とも、「なんで別れたの?」とも言わずに、ただただ「この3年の紬を見ていての〝自分″の感想」を、湊斗にぶつけるでもなく、中間にポンって置くような感じで話すマコちゃんは、本当に本当に素晴らしくできる友達。なんて優しい友達。大好き。

 

 

 

 

想のお母さんとお姉ちゃんのシーン。

 

「ごめんね。お母さんは、想の本音が聞きたいのにね。ごめんね。私たちばっか喋って。」

 

 

萌ちゃんも、お姉ちゃんも、想のこと大好きだけど、あまりにもお母さんが想のことばかり気にかけて、「想、想」っていうから、ずっとずっと色々思っていた部分があったんだろうなあ。でも同時に、お母さんが想のことを気にかけてしまう気持ちもわかるから、しんどい。このドラマの登場人物って全員気持ちに共感できるからいつもいつもしんどい。

 

 

 

 

 

紬のバイト先の前で待ち伏せする想。

 

「どうしたの?」

「LINE、返事ないから」

「ごめん、忘れてた」

「湊斗」

「ん?湊斗が何?」

「……」

「ごめん、って言おうとしたでしょ。喧嘩したとかじゃないし、なんか、平和に、円満に、別れたから、全然大丈夫だから」

「どこかでゆっくり話せる?」

「これから仕事だから、なんかあるならLINEしといて」

「仕事の後、時間ある?」

「だから、LINEしてくれればいいから。休憩の時、返すから」

「顔見て話したい。顔見て話したいから、会いに来た」

「……今、佐倉くんの顔見て話すの、つらい」

 

 

 

 

 

今までの紬が、想に見せて来た表情や声色ではない、ちょっと苛立ったもの。

別に想くんに苛立ってるわけではないけど、このどうにもならない気持ちとか、もうぶつけようもない思いが、自分の中で消化できないまま、「話したい」って言われると、どうしていいかわからなくて拒絶してしまうのすごくわかる。手話で会話する二人にとって、表情ってすごく大事だから、顔と顔をあわせると、全部全部ばれちゃうから、だから会いたくない。今は一人になりたい。

 

 

 

 

ハンバーグをこねる紬。

 

「何人分あるの?」

「ふたりで食べて、残りは明日。」

「湊斗くん呼ぼっか」

「ふたりで食べて、残りは明日。」

 

 

 

念を押す言い方に、それ以上は何も言わない光。

掛かって来た湊斗からの電話。姉の元に持って行ってスピーカーにする光、できる子。

 

 

 

ここからは圧巻。圧巻の電話シーン。

公式twitterで明らかになりましたが、この電話のシーン、本当に同時に電話して撮ってるんですってね。だからこその、この圧巻の二人の演技。もうずっと、いや、もうこのシーンになる前からずっと、5話の放送始まった時から、あのビブスのシーンから、ずっと泣いてた。

 

全部全部文字起こししたいくらいなんだけど、ちょっと私のタイピングついていけないので割愛しますが、そのくらい、どの言葉も省きたくないくらいこの長回しのワンシーンは圧巻でした。というか、この5話がもう圧巻の5話でした。一番好きな回でした。

 

 

 

ちゃんと最後に、自分の気持ちを湊斗に伝える紬。

自分でも自覚するくらい、ポワポワしてた紬。

 

 

 

「好きだったよ。戸川くんのこと、好きだったよ。この3年間、ずっと、一番好きだった人だよ。」

 

 

ここで涙が急にぽろっと流れる川口春奈ちゃんってマジで天才すぎる。

この長回しのシーンをずっと川口春奈ちゃんで持たせるの天才すぎるし、それに耐えうるのが天才すぎる(ボキャブラリーがない)

そして、湊斗の「うん」も同じくらい天才。この人、「うん」のパターン何個もってんの。何回、何百回、こうやって、紬の話にうんって相槌打ってきたのかが分かる。想像できる。

 

 

 

ずっと言えなかった、終わらせられなかった紬が「戸川くん」っていうことで、紬の、湊斗との恋が終わりを告げる。湊斗は湊斗で、「青羽」って呼んだタイミングで、紬は紬で「戸川くん」って呼んだタイミングで、それぞれ終わらせた。でも、今、この電話で、二人の恋が終わった。

 

 

 

「家届けようかなってちょっと思ったんだけど、電話にしてよかった。顔見たら泣いてた」

「え?なんで泣くの?意味わかんない」

 

 

お互いが電話の向こうで泣いてるのなんて知ってる。そんなの気づいちゃうくらい、ふたりはお互いのこと知ってるし、3年間恋人として一緒に過ごしてきた。でもこうやって強がらないと、もう慰めることはできないから。終わらせないといけないから。

 

 

 

 

苗字呼びに変えて、終わらせた恋のシーンの後に、名前呼びに変えて恋が始まったシーンを描くの天才すぎて胴上げしたい(これが私の最大限の賞賛の言葉)

 

 

白くてふわふわしたやつが思い出の品じゃないかなって思って電話した湊斗くんと、捨てていいよって言った紬。思い出の品じゃん。めちゃくちゃ思い出の品じゃん。ここで全部全部回収していくのしんどい。天才すぎてしんどい。

 

 

「好きな人が言う可愛いはね、強いから、威力が。中学生の時に買ったヘアピンも、捨てられなくなる」

 

 

「食べちゃおう、お腹減った」

 

電話を切った後、ちゃんとお腹が減る紬。

朝起きて、「お腹減った」と呟く湊斗。二人とも大きな決断をした証。生きるってこう言うこと。お腹が減るってこと。

 

 

 

身支度をしながら、ポニーテールにする紬。

一度結んですぐに解く。

「想はね、ポニーテールが好きです」の湊斗の言葉を思い出したのかな。

思い出したから結んだんじゃなくて、思い出したから、解いたのかな。

 

 

想が待ってるカフェに行く紬。

 

「来ないと思った」

「来てって言ったじゃん」

「顔見たくないかなって」

「大丈夫、見れるようになった」

 

 

ここの川口春奈ちゃんの表情が、あのタワレコの前での表情と全然違って、本当に何か吹っ切れたような、すっきりとしていて、ああ本当に全信頼しかない、この女優さん…って思った。

 

 

 

ノートに自分の思いを書いて来た想。

「2人が別れたの俺のせいだと思って」

「再会しなければよかったと思った」

「ごめん」

「でも、青羽が手話で話してくれることも」

「湊斗たちとまたサッカー出来たことも」

「うれしかった」

「青羽と湊斗には悪いけど」

「やっぱり再会できてよかったと思う」

「8年分の思ってたこと伝えたいこと」

「これからは全部言葉にしようと思ってる」

「青羽が俺のこと見てくれるならちゃんと言葉にしたい」

 

 

別にノート1ページに全部書いてしまっても良さそうなところを、1ページずつに分けることでちゃんと会話になってる。紬の表情を見ながら、次の言葉を届けられてる。ちゃんと紬と想の会話になってる。高校生の頃、「言葉」と言う作文を書いた想くんだなって思った。

 

 

ここの目黒くんの表情もすごくいい。

タワレコのときの真剣な顔もいいけど、この1ページ、1ページ、ページをめくるたびに表情で会話してるの、すごくいい。うまい。

 

 

「すっごいお腹減ってる」って言う紬に、「すぐ店決めるからちょっと待ってて」っていう想くん、私の彼氏になって(やめなさい)

この人モテるわって言うのがこの会話だけでわかるのすごい。全モテの代表、佐倉想すごい。

 

 

 

「やっぱりなんでもよくない。ハンバーグ、以外にして」

 

 

 

思い出のハンバーグ。湊斗と一緒に食べたハンバーグ。

それは湊斗との思い出だから、だから、それ以外にして。

 

 

 

 

 

 

第5話。過去の中でいちばん好きな回でした。

プロデューサーさんも、こういう回を作りたいと思ってできた回的なことを言ってましたが、本当に本当に大好きな回でした。

だって本当に最初から最後までずっと泣いてたもん。もうどのシーンとかじゃなくて、ずっと泣いてた。

 

来週からは今まで想くんがどういう8年を過ごして来たか。

予告だけでも、辛くて切ないけど、来週も楽しみにしてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり「silent」第4話の感想が書きたくなったからかこう

 

 

青羽の家を飛び出した湊斗。追いかける青羽。

二人の帰りを待つ佐倉くんと弟の光。

 

「ダメ。佐倉くん邪魔だから。邪魔しないで。」

 

 

光の湊斗推しには何か理由があるんだろうけど、きっと紬が振られた時の落ち込みようを弟ながら知ってるから。そして苦しい時に紬を救ってくれた湊斗への信頼がすごいんだろうなあと思う。でも佐倉くんにどこまで光の言葉が伝わったかわからないけど、「邪魔」って言われるのはしんどいだろうなあ。だって邪魔に見えるけど、湊斗の涙は本当は佐倉くんへのものだから。

 

 

家に戻って来た紬と湊斗。

またどうせファミレスへ行くのに、上着を脱いで手を洗うあたり、紬も相当緊張してるのが伝わる。こういう細かい描写が上手いんだよね。

 

 

 

「ご飯行こう。ファミレスでいい?」

「え、やだ。この4人でファミレスとか絶対嫌だ」

「この4人でファミレスとか行くわけないでしょ。このふたりは置いてく」

「ええ〜」

「じゃあ、あとよろしくね!行くよ!」

 

 

ちょっとこのやりとり笑ってしまった。

光の素直な発言と言い方が妙にツボなんだよね。でもこの3人にはこのくらいズバッと気持ちを言える人が必要だと思う。

 

 

 

"青羽なんて?"

"光とご飯行くって。二人で話せって。"

 

おもむろにタブレットを取り出す佐倉くん。

最初に紬と話した時と同じような、すぐに文章にしてくれるタブレットにあたふたするようなやりとりを湊斗がして行くのかなあ〜なんて安易なこと思ってたけど、全然違った。

 

「ごめん、紬。機嫌悪くて」

「なんか食べ行ったなら大丈夫」

「そう、お腹減ってるとね。余計に」

 

彼氏しか知らない情報を二人して共有して笑いあってるのしんどい。

二人の彼女になれる世界線どこ?????教えろ?????

 

 

 

「帰って死体あったらどうするよ。成人男性二人をどこ埋めるよ」

「なんでどっちも死んでんの?今頃私の悪口で盛り上がってるよ、多分」

「えっ、元親友同士で?今カノと元カノの悪口で盛り上がってんの?ウケる」

「……」

「全然ウケない。なんも面白くない」

「あのふたりはちゃんと話せば大丈夫。大丈夫」

 

 

自分に言い聞かせるように頷く紬。

 

話が盛り上がって、佐倉くんが聞こえないことを忘れて立ち上がってしまう湊斗。

反応しなくなったタブレット。聞こえない世界。気づかない湊斗。

 

 

「みなと…」

 

 

呼ばれた名前。戸惑う湊斗。

きっともう、2度と自分の名前を呼んでもらうことはないって思ってたんだと思う。久々に呼ばれた名前はやっぱりあの頃とはきっと声のトーンとか違うだろうから、嬉しいのか悲しいのか、湊斗はどういう感情だったんだろう。

 

「喋ったほうがいい?」

 

家族の前でしか言葉を発さなかった佐倉くんが、多分途轍もなく勇気を出して発した言葉。

 

「喋りたくなかったから、喋らなかったんでしょ。だったらいいよ。想が好きな方で」

 

 

どこまでも優しいね。どこまでもふたりは相手のことを思いやっていて、それが見ていてすごくしんどい。

 

 

「ほんと、全然変わんないね」

「湊斗だって変わらないじゃん」

「何が?」

「病気のこと、黙っててごめん」

 

 

きっと佐倉くんは湊斗にもっともっと怒りをぶつけられると思っていたと思う。

でもどこまでも佐倉くんのことを心配して、そのままでいいよ、って言ってくれる湊斗は高校生の頃から何も変わってなくて、それが嬉しくもあり苦しかったんだと思う。

 

 

「紬、大丈夫だよ。この3年、ずっと一緒にいたけど、ずっと元気。想の心配なんかいらない。付き合いだした頃、サッカー部のみんなからなんでお前なんだよってつりあわねえよって言われたけど、周りがどう思ってても、俺も紬も好きで一緒にいるから、任しとけ、とまでは言えないけど。でも、今の紬も、ちゃんと楽しそうだから。心配しないで。」

 

「任しとけ」とまでは言えないのが湊斗の優しさであり弱さであるのかなあ。

十分、十分すぎるほど、湊斗は魅力的だし全然つりあわなくないのに、それ以上に「佐倉くん」の存在が二人にとって、周りにとって大きすぎたのかなあ。

 

そしてこの言葉を聞いて悲しそうに笑う佐倉くんがしんどい。大好きじゃん…まだ全然大好きじゃん…。

 

 

 

「想、高校の時から全然変わってなかった。そのまんまだった」

「わかる。話してみると、あ、佐倉くんだってなるよね」

「変わってなくてよかった。想があんな感じだったら、こっちも気遣わなくていいっていうか」

 

 

 

 

 

 

コンビニでばったり会う佐倉くんと光。

飲んだぶんのビールはきちんと買って渡すあたりがこの人もすごく気遣いだよね。

そして冷たいこと言うくせに、ビール一本返すあたりが光の優しさだよね。

きっと聞こえないから届かないのに、「じゃあ、車に気をつけて」って言えるのも優しさがにじみ出てる。紬の弟だね。

 

 

ばったり会ってしまう紬・湊斗カップルと佐倉くん、奈々。

なんとなく気まずい。手を繋いでる姿を見てしまって、付き合ってる二人を実感してしまう。

 

この8年、あんなに会うことがなかったのにあの再会からこんなにも偶然会ってしまうのが運命の恐ろしいところだよね。

 

紬に彼氏がいて、その彼氏は想くんの友達と知った時の奈々が悲しそうで、あ、この子本当に純粋に、ただただ佐倉くんのことが好きなんだなって思った。あざといけど、ただただ純粋に好きなだけなんだよね。

 

 

 

「いつか別れた時のこと考えちゃうから、女の子と付き合うの勇気いるって。付き合い始めた彼女に言うなよって思ったけど」

「なんか、ぬるっと付き合い始めちゃったから」

「確かに」

「もし、別れても。別れたとしても、別れるまでに楽しいことがいっぱいあったら、それでいいのにね」

「うん、別れないのが一番いいけどね」

「そうだね」

 

 

この時から湊斗は別れることを考えていたのかな。

でもここの言葉って、高校生時代の付き合っていた青羽と佐倉くんのことを言ってるようにも聞こえて。別れたとしても、それまでに楽しいこといっぱいあったよねって、青羽に言ってるようにも聞こえるんだよ。

 

 

「なんか無視したみたいでごめん」

「こっちこそ」

「隣にいたの彼女?」

「友達」「隣にいたの彼女?笑」

 

 

紬を振る前に、想に彼女がいないかきちんと確認しているようにも見えて辛い。

そして、冗談で「隣にいたの彼女?笑」なんて自分で送っておきながら辛そうな顔する佐倉くんもしんどい。

 

 

思わず見つめ会う佐倉くんと湊斗。こんなの、恋が始まるやつじゃん。イケメン二人で何やってんだよ。需要ありすぎだよ(うるさい)

 

フットサルに誘う湊斗。

 

「なんて言うのかな、大丈夫だなって。みんな、元に戻れるなって。戻れたら、俺は嬉しいなって。俺はね」

 

 

最後まで見た後にこのセリフ聞くと、何度も何度も「俺はね」って、あくまでも俺の意見だよって伝えていてしんどい。どこまで優しいの…。

 

 

紬も湊斗も、「何にも変わってない。」って言うけど、二人は確かに何も変わってないわけで。生きてれば訪れる成長や環境の変化でしかないわけで。でも佐倉くんは、やっぱり「変わった」んだと思う。性格や見た目はそのままでも、やっぱり「音が聞こえていた」時と「音が聞こえない」時とでは全然違うんだと思う。環境も、つるむ友達も、できること、できないことも全然違うんだと思う。それを二人に伝えないで、「みんなに気を遣わせるから」ってあくまでも周りのことを優先するの、本当に優しい人だよね。私だったら、私の何がわかるの?って思うと思う。3人とも優しすぎるんだよなあ。いいとこなんだけどね。

 

 

 

紬と湊斗が一緒にご飯を食べるシーン。

ここがすごくいいなって思ったのがさ、食卓に並ぶ料理たちが、多分ほとんど全部お惣菜なんだよね(笑)紬が作ったとかじゃなくて、外で買ってきたものたちを二人で美味しそうに食べながら話しているのがいいなあ〜って思ったんだよね。どちらも無理しない、無理して料理しない、美味しいものを美味しそうに食べる二人の雰囲気、すごくいいなあ〜って思った。

 

 

 

湊斗に電話する光。

寝言で湊斗の名前呼んじゃうくらい湊斗のこと好きなんだよ。

 

「日曜、一緒にフットサルする?」

「しない。体動かすの嫌い」

「だよね。紬はちょっと借りるんだけどね」

「借りるって?」

「通訳お願いするだけ」

「ああ…ね」

「光も手話覚えれば?紬に教えてもらってさ」

「…なんでそんなこと言うの?なんで手話覚えろとか言うの?」

 

 

 

正直、3話の予告で湊斗が紬に「お願いがあって…」と言っていたシーンを見た時から、ああ、湊斗は別れることをお願いするんだなって思った。もうめちゃくちゃ伏線じゃん…もうさ。

 

 

 

「なんでいるの?」

「通訳さんです。お出迎えに来た。よろしくお願いします」

「……」

「本当に不安な顔しないでよ」

「青羽ならいてもいなくても一緒だと思う」

 

 

青羽がいてちょっと嬉しそうな佐倉くん。

こうやってちょっと悪態つきながらじゃれてるのが二人の可愛いとこだよね。

 

 

「青羽も試合するの?」

「いいよ、やっても同じチームでも文句言わないでよね!」

「同じチームはやだよ」

「なんで」

 

また、湊斗とは違う雰囲気になるんだよね。このふたりだと。どっちがいいとか悪いとかじゃないんだけど、全然違うんだよね。

 

 

「なんか、全然佐倉くんだね」

「佐倉くんだよ」

「高校の時のまんま。全然変わってない。呼んだら振り向きそう」

「それね」

「佐倉くーん!久しぶり〜頑張って!あ、なんか通じたっぽい!お〜い!」

 

 

マコちゃんもすごくいい友達だよね。そして本当にみんな佐倉くんのことが大好きすぎて辛い。もう大好きじゃん。大好きだから何にも言わずに離れていったこと。許せなかったんだろうな。

 

 

 

「想、飲み物買い行こ」

って言われた想の顔が嬉しそうで、あんな話になるなんて一ミリも思ってなくて。辛い。ただただ辛い。

 

 

 

 

 

「紬、お願いがあって。」

「うん」

「別れてほしい。別れてほしい」

「え?」

「別れよう」

「なんで?」

「好きな人がいるから」

 

 

それはもう、最高のアイラブユーでしかないことを私たちも紬も知っちゃってんのよ。湊斗ってやつは、もう、その好きな人は紬であり、想なんでしょ?でも二人だって湊斗のこと大好きなんだよ?

 

 

 

 

自販機で飲み物を買おうとする湊斗。

横からコンポタのボタンを押す想。

出て来たコンポタを眺める湊斗。

ちゃんと、ふたり分の水を買って渡す想。

 

もし、もしだけど、コンポタを受け取らせることで、結果的に紬の元にそのコンポタが行くことを想定して押していたのだったら、これはこれでアイラブユーだよね。紬の好きなものを今でも覚えていて、それを間接的に紬に届ける。勘のいい湊斗だから、出て来たコンポタを眺めた時、そう考えたんじゃないかな。

 

 

「久しぶりに会ってどう?みんなと。大丈夫?」

「(頷く)」

「そっか。だよね。紬も大丈夫?俺のせいで会うの気まずい?紬、ちゃんと食べて寝てるかだけ、それだけは気にかけてね。この3年、本当は楽しくなかったと思う。行きたいとこ、食べたいもの、欲しいもの、俺全部、なんでもいいよって紬の好きでいいよって言うから、つまんなかったと思う、紬が教えてくれた、音楽とか映画とか、いいねって感想しか言えなくて、俺本当つまんないから、想は違うからいいんだけど、大丈夫なんだけど…」

スマホを取り出して、湊斗に話しかけようとする想を制す湊斗)

「紬、想の横にいるときが一番可愛いんだよね。知らなかったでしょ。いつも自分が見て来た紬だって思ってるでしょ」

「みみ、聞こえないんだよ?」

「耳、聞こえないだけでしょ?他、何にも変わってないから、ちょっとは性格歪んでないかなって少しは期待したのに。別に、想のためとかじゃなくて、どっちかって言うと、紬のためで、本当に本音を言えば、自分のため。俺がしんどいだけ。ふたり見てて、ふたりがどう思ってるか、何考えてるかわかるから。言ったじゃん。みんな戻れると思うって。戻れたら、俺は嬉しいって。」

「みなと…」

「呼んであげて?紬も、つむぎって。喜ぶから。」

 

 

 

湊斗にとって、想は、好きな人作って、紬を一方的に振った奴で止まっていて、だから紬が想と再会しても、不安はあるけど、別れは選択していなかった。でも自分も再会して、話す中で何にもあの頃と変わっていない(ように見える)想を見て、身を引いたんだと思う。でも、誰も笑ってないよ?誰も得してないよ?誰も望んでないよ????紬も想も湊斗も誰かじゃなくて自分をただただ責めてて、それが辛い。みんな優しさの塊だから、気遣いの塊だから、それが全部全部うまくいかなくて辛い。みんな幸せにはなれないの?もうみんな幸せになればいいじゃん。

 

 

 

 

 

 

 

正直、4話は泣かないぞと決めてたんですけど、まんまと泣きましたよね。

難しいなあ〜なんでこんなシンプルなのにこんな難しいんだろう〜。そう思いながらもう大号泣でした。5話もめちゃくちゃつらそうな予感しかないですが、見届けるぞ〜!どうかみんな幸せになれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

もうどうしたって書きたいから「silent」第3話の感想を書こう

 

1話、2話は見終わってからまたすぐにもう1回見たのに、3話はなぜかそういう気分になれなくって、今こうして感想を書きたくてもう1度再生しているところなのに、なぜか少し躊躇してしまうんですよね。それだけ切なくって苦しかった。

 

 

 

 

あんま興味なかったけど、青羽が好きっていうから見た映画。

「人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまった」ってなんだそれって思っていたけど、そっか。これか。こういう感じか。

 

すごく仲のいい友達と、すごく好きな人だったから、嬉しかった。すごく切なくて、ちょっとだけ嬉しかった。

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、嬉しかった。

そんな自分のことも、この時の想のことも、許せなかった。なんとなく連絡を取るのは気が引けて、その後再会したのは、高校の同窓会だった。

 

 

 

最後の最後まで3話を見た後にもう1度この湊斗の言葉を聞くと胸が痛い。

大好きな友達と大好きな人が付き合った時に、「嬉しい」って思える湊斗くんが一体どんな気持ちで想が耳が聞こえないことを知ったのだろう。それだけ想への友達としての気持ちが大きくて、大きくて、もう泣かずにはいられなかった。

 

 

 

仕事ができそうな青羽がどうしてフリーターをやっているのかずっと気になっていた。

こういう理由だったんだね。こういう時に助けてくれた人ってずっと自分の心に残ってるものだよね。最近の自分を見ているような気がした。

 

ファミレスの窓越しに話す青羽と湊斗。

聞き取れなくて、うまく会話ができない。

湊斗の「そっち行くね」の笑顔が最高。それだけで、仕事なんてどうでも良くなってくる気がする(やめなさい)

 

 

「戸川くん、会社の女の人にさ、挨拶で体触ることある?ないよね?する人もいるらしくてさ、いてさ、挨拶なんだって。文化の違いかな。」

 

 

ちょっと泣きそうで、少し言いづらいことを表情を見せないように書類で顔を隠しながら言う青羽。そんな青羽に気づいて、ガラスに反射する表情をみる湊斗。本当に気が遣える優しい二人だよね。

 

「動画、検索して。犬と猫。スペース仲良しって。」

「犬と猫」

「可愛いの出てくるから、それ見てて」

 

 

Wi-Fiの設定した時に、湊斗くんが自分で検索してもよかったはずなのに、人のパソコンだから勝手にサイト開いたりしないところが湊斗。この時から、青羽の気持ちを落ち着かせることのできる人だったなんて、、、私の中の佐倉くん推し推しどんどんが急に湊斗への応援に変わる。

 

 

言われた通り、きちんと動画見て笑ってる青羽も同じくできるこ。

 

「メロンソーダとオレンジ、どっちがいい?」

「コンポタ」

「ドリンクバーにコンポタはありません」

「コンポタあ〜」

「無理です」

「無理かあ〜」

「無理なことってあるんだよ。無理してやったことって、無理なことなんだよ。無理すると、本当に全部無理になっちゃうんだよ。やればできるって、やらせるための呪文だよ。期待と圧力は、違うよ。俺、人殴ったことないし、殴りたいと思ったこともないのね。でも、その、青羽の職場にいる、青羽に、挨拶する奴は、俺会ったら、多分殴っちゃうと思う。」

 

 

少し声を震わせながら言う湊斗くん。何年も会ってなくて再会して、そんな時にこんな言葉かけられる湊斗くんは正真正銘の優しい。

 

 

「そっか、会わせないようにしなきゃね」

「青羽も、もうそいつに会って欲しくない」

「(パソコンを渡して)見ていいよ。元気出るから」

「ありがとう」

 

どこまでも、二人が相手のことを思っていて辛い。

いいんだよ、二人とも自分の気持ちを優先したって。

 

 

映画を見てる時に寝てしまった青羽をよしよしする手が、触れそうで触れなくて大事にしすぎてて辛い。寝ながらポテチ食べられる相手は信用してる相手だよ。

 

 

「誰かを思い出したような顔をする」川口春奈ちゃんの表情がうますぎて、優勝。

 

 

その誰かが、店に来たらどうしよう、そんなことばかりを考えていた。

くるわけないのに。その頃にはもう、その誰かは、想は…

 

 

青羽と佐倉くんが一緒にいるところを見てしまった湊斗くん。

どうして気がつかなかったんだろうって思ったんだけど、もし嫉妬10割プンプンモードだったら、この時点で佐倉くんのこと、追いかけてないよね。一方的に電話切って、家に帰ればいいんだよね。でも湊斗くんは帰ろうとした佐倉くんを追いかけた。

 

 

「想、想!そう!!!」

 

「ハンバーグ行こう。食べ行こう。」

「本当、今日じゃなくていい」

「行こうよ」

「いいって!!!!!」

 

 

佐倉くんが青羽に「俺行くね」って手話をした時の湊斗の表情が忘れられない。多分この時に初めて佐倉くんが手話をするのを湊斗は見て、それで嫌でも耳が聞こえないって言う現実を見てしまった。でも踏切一個ぶんの距離があるし、名前だってまだ自分は呼んでないし、きっと振り返ってくれるはずだし。そう思って帰ろうとする佐倉くんの背中に呼びかけるけど、聞こえないから振り向くはずもない。現実を受け止めきれないままの湊斗にいつものように何もなかったかのように日常会話に戻ろうとする青羽を思わず振りほどきたくなる気持ち、、、あんなに優しい人がそうしてしまう気持ちって、どういう気持ちなんだろう。

 

 

 

 

奈々と佐倉くんのシーン。

佐倉くんを見つけて、迷わずにリュックのチャックを少し開ける奈々。

あざといなあ〜〜〜〜でもなぜか嫌いになれないこの子。(そしてマジで佐倉くんってこういうあざとい女子に気づかなそうなのが草)

 

 

「カラオケでも行く?」

 

なんて冗談を佐倉くんに言えるのは奈々しかいないから。

だから嫌いになれないのかな。

 

 

 

 

 

「姉ちゃんまた窓開けっ放しだったんだけど。虫はいるからやめてって言ってるじゃん」

 

罰として夕飯当番に任命するのに、お腹減らないっていう姉をすぐに心配する弟、可愛すぎる。本当にお姉ちゃんのことが好きなんだなあ。まだ詳しくは描かれてないけど、この姉弟もきっとすごく苦労しながら二人で支えあって来たんだなあっていうのが分かる。だって普通、姉の彼氏の職場にまで行かないよ。弟は湊斗くんなら姉を幸せにしてくれるっていう信頼がすごい。そして何が何でも早く二人に結婚してもらって幸せになって欲しいのが伝わる。

 

 

 

佐倉くんに電話をする湊斗。

ここも全部全部見た後に、もう1度見ると胸が苦しくなる。

どういう気持ちで、湊斗は佐倉くんに電話をかけたのだろう。悲しいとか嫌とかいうよりも戸惑いの表情を浮かべる佐倉くん。この人も二人に負けないくらい「優しい側」の人間だよね。

 

 

 

 

「ノック、聞こえなかったの?」

「あ〜聞こえたよ。返事するのがめんどくさかっただけ」

「はあ、そっか」

佐倉くんのお母さんが「聞こえない」に敏感になっているのが分かる。

 

「お兄ちゃん、最近紬ちゃんと会ってるらしいよ。なんか手話勉強してくれてるんだって。何て言うんだっけ、そういうの。健気?ありがたいんだけどさあ〜なんかちょっとイラっとするよね。気分いいのかな?今まで何があったのかも知らないのに、あなたのために一生懸命手話を覚えます〜って自分は楽しくその間、湊斗くんと呑気にヘラヘラ楽しく生きて来たって…」

 

 

青羽の弟は姉のことをすごく大切にしてるけど、佐倉くんの妹もすごく佐倉くんを心配してるんだなあって思った。耳がだんだんと聞こえなくなって行く辛さや大変さは家族にしかわからない部分がきっとあって、全部全部過程から見て来た萌ちゃんがこういう風に思うのはきっとすごくお兄ちゃんを大切に思うからだよね。登場人物、みんないい子すぎんのよ…

 

 

 

ゴミ出し論争をしていたのに、結局一人でゴミ出しに行っている青羽は誰が見ても良い子。

雨の中両手にゴミを持ちながら歩く青羽を偶然見つけた佐倉くん。

小走りで濡れている青羽の元に駆け寄るのかわいい。大好き(どさくさ)

 

 

「ここで働いてるの?」

「ああ、うん」

「(エプロン直しながら)似合ってるね」

「ありがとう」

「仕事終わるの、待っててもいい?」

「うん、いいよ。でも後1時間くらいあるけど」

「待ってるね」

 

佐倉想、優勝すぎひん?????

 

 

もうさ、青羽への好きがダダ漏れちゃってんのよ。

そして私の目黒くんへの好きもダダ漏れちゃうのよ(どさくさやめなさい!)

 

正直、こちらからすると雨で湿気もすごいし前髪決まんないし、エプロン片方外れちゃうし両手にゴミだし、もう最悪なコンディションなわけですよ。それなのに似合ってるねって微笑みながら言ってくれる佐倉くんなんなん?????それ、好きな人にしか思わんやつなんよ…。そして、大学生になりたての頃、公園で待ち合わせして前髪気にしてた青羽はもうここにはいなくてそれも相まって胸が苦しかった。

 

 

 

カフェで小説読んでる佐倉くんの横からのショットがイケメンすぎてつらい。

ガラス越しに手話で会話する青羽と佐倉くん。

冒頭で、ファミレスでの窓越しでの湊斗との会話では、湊斗の言っていることがわからなかったのに、手話で佐倉くんとは会話できちゃうのつらい。二人の中で共通言語ができて言っているのが嬉しくもあり苦しい。

 

 

「湊斗に悪いからもう二人で会うのはやめよう」

「ちょっとまって」

 

 

きっと、「私は今湊斗が好き。佐倉くんのことはもう好きじゃない」だけだったらきっともう青羽は手話で伝えられたはずなのに、そのスキルを持っていたはずなのに、あえてスマホで、文章で見せるの苦しい。佐倉くんはスマホにしか目がいかないから、青羽がどんな表情で、話してるかもわからない。文字だけで見るのとは全然違うのに。

 

 

「私、湊斗のこと大好きなんだよね。二人で会うの、湊斗に悪いって思うのは分かるけど、私たちそんなことで喧嘩になったりしない。別れたりしない。それより、また湊斗とも仲良くしてくれたらいいなあって思っていた。私が言うことじゃないから、無理にあわせようとしなかっただけで。佐倉くんとは、時々ご飯とかいって手話で話せたらいいなあって思ってたの。なんか、もっとどうでもいい、なんでもない話、したかっただけだよ。今はもう、佐倉くんのこと、高校の同級生としか思ってない。今好きなのは湊斗。佐倉くんは違う。好きじゃない。」

 

目に涙をためながら話す青羽の表情を、佐倉くん、見てやってくれよ…。

 

「みなと…湊斗って呼んでるんだね」

 

あの言葉を聞いて、最初に思ったのがそれなのが苦しい。

佐倉くんの記憶では、青羽が呼んでいたのは「戸川くん」で、もうそこからの音の記憶の更新はないわけで、湊斗って呼ぶことで、二人の距離感とか、あれからの歴史とかわかってきっとつらいんだと思う。自分は「想くん」って最後にしか聞けなかったのに。

 

 

何も言えない青羽。

その表情を見て、咄嗟に「また連絡するね」と席を立つ佐倉くん。

泣いちゃうよね、青羽…。

青羽が泣くところは全視聴者が泣くところだから、もう一緒に私も泣いちゃう。

 

 

 

 

「手話の青羽って」

「ああ〜青羽さん!青羽さんの…弟さんですか?」

 

風間くんが出てくると急に舞台っぽくなるのいいよね(笑)

そして苦しい切ない〜って号泣してんのに、「風間くんじゃん!」ってついついなってしまうの、いいよね(笑)

 

 

湊斗くんと話しながら青羽との関係性をまとめようとして、色々悟ってしまう風間ぽん。

 

「会ったんです。俺も。その友達、久しぶりに。背中に名前呼んで、昔みたいに名前呼んだんです。でも振り返ってくれなくて、聞こえないから当たり前なんですけど。でもどっかで、なんか、何かの間違いかもって」

「聞こえないなら振り返らないですよ。当たり前じゃないですか」

 

冷静に、穏やかに、冷淡に、諭す風間ぽん。

現実を突きつける風間ぽんもきっと過去に同じような思いをした人なんじゃないかな。

その目を反らせない湊斗。

 

 

 

 

考え込んでしまう佐倉くん。

お母さんに電車賃取り上げられたのに、きちんとお兄ちゃんの様子を見にくる萌ちゃんはとてもいいこ。(余談だけど、目黒くん、ピンクの服似合うね)

 

「萌、」

「ん?」

「何しに来たの?」

 

音の高さも滑舌も聞こえないから喋りづらそうな低い声の佐倉くん。

目黒くん、うまいよねここ。

 

萌ちゃんの「聞こえる人」の手話、もうまい。

「手話するの、忘れちゃう」って明るく言い放つ萌ちゃんを見てクスッと笑いたくなる佐倉くんの気持ち、分かるよ。お母さんが萌ちゃんに様子を見にいかせるのも全部分かるよ。

でもちゃんとお兄ちゃんの表情を実は人一倍気にして見ているのも萌ちゃんなのも全部全部いいこ。

 

「また仲良しなれた?戻れた?」

「戻れないよ」

「なんで?紬ちゃんと付き合ってるから?」

「なんで知ってんの?」

「もう昔のことじゃん。普通にどっちとも仲良く友達に戻ればいいじゃん」

「戻れないよ」

 

 

佐倉くんは今でもやっぱり好きなんだね。

「昔のこと」って割り切れたら楽なのにね…。そうさせてくれないから感情って厄介だよね。

 

 

 

結局わからなかったけど、佐倉くんが青羽の家に来た理由ってなんだったんだろうね。会っても会わなくても話せないから同じって言っていた人が、会いにくる理由ってなんだったんだろう。

 

 

 

部屋の中に入って来たてんとう虫。

きっと、青羽が窓開けっ放しにするから入って来たてんとう虫。

こういう一つ一つのセリフが全部伏線になって回収してくれるのがこのドラマの丁寧なところ。

 

 

そして別に放っておいてもいいのにきちんと指に乗せて、外へ逃がそうとしてあげる湊斗くん。だからこそ、見つけた佐倉くんの存在。何これ、こんなことあっていいの。

 

 

あんなに電話が大好きでよく二人でしていた電話を、もう2度と電話ができない佐倉くんは、目の前で湊斗くんがしているのを見てどう思っているんだろう。

そして、青羽を落ち着かせるために言った「大丈夫だよ。落ち着いて」が全部全部自分に言い聞かせてるようにも聞こえる湊斗くん。

 

「ゆっくりでいいから」

なんて言われても足早に坂道を歩く青羽。必死に追いかける弟。

 

共通言語がないから、話せない二人。気まずい空間。

 

「想、ビール飲む?俺のじゃないけど。そう?」

 

聞こえない佐倉くん。

ビールを渡す湊斗。聞こえないから消すTV。

 

「想の方が誕生日早いから、俺の二十歳の誕生日に一緒に飲みに行こうって、それまでお酒飲まないでいるからって言ってたくせに。もう26なんだけど。想?想、無視すんなよ。想?それのせいで別れたの?それ隠したくて、心配かけたくなくて消えたの?想らしいよね、隠すとか、別れるとかそういう風に決めちゃう感じ。紬に迷惑かけたくないとか、分かるけど!分かるけどさ!なんで俺に言ってくれなかったの?なんか、力に…なれないけど!なれないのわかってるけど!でも、言ってくれないのはさ、」

 

全部全部聞こえない。佐倉くんには何も聞こえない。

でも佐倉くんも泣いてたね。聞こえないけど、泣いてたね。

 

咄嗟に湊斗を追いかけた青羽。その姿を見てまた少し悲しそうな顔をする佐倉くん。湊斗を選んだのに、迷いはなかったね。

 

 

 

 

 

高校生の頃のふたり。

前を歩く想を見つける湊斗。

名前を呼ぶけど、想は振り返らない。

 

 

 

「そう!」

「…」

「そう!!」

「(含み笑い)」

「ちょっと!無視すんなよ!想!」

 

 

なんて大好きな人を見る目で二人とも笑うのよ。なんでそんな、楽しそうなのよ。なんで、なんでもう、二度とこんな当たり前のことができないのよ。

 

 

 

 

「湊斗、なんか話したの?」

「話してない。聞こえないし、話せないし」

「ごめん、その、佐倉くんに会ってたの」

「そんなこと怒ってない。そんなの全然別に気にしてない。…気にしてるけど、すごい気にしてるけど、でも大したことない。気にしてるってほどじゃない」

「なんかあったの?」

「なんかあるよ。色々ある。簡単に受け入れられないこと、いっぱい。…すんなり受け入れて、手話まで覚えて、普通に顔見て話して、すごいよね。すごいよ。紬…想の方がいいんじゃないかって。取られるんじゃないかって」

「ないよ、大丈夫だよ」

「そう思って、そういうこと気にして、イライラしてる方が、楽だったから。想のこと悪く思えば、楽だったから」

「湊斗…」

「友達の病気受け入れるより、ずっと楽だったから。

 

 

名前呼んで、振り返って欲しかっただけなのに。」

 

 

 

 

 

 

私も青羽と同じ顔して泣いた。たくさん泣いた。

なんだよ、もう。なんだよ、それ。そんな切ない理由があっていいの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか回を重ねるごとにこのドラマへの愛しさが溢れちゃって、早く木曜日こないかなあってなって、毎話号泣しかなくて、本当に本当に全キャストとスタッフさんが丁寧に丁寧に作ってるのが伝わります。来週も待ち遠しいね。楽しみに木曜日を待ちます。

 

 

 

 

 

またどうしても「Silent」第2話の感想が書きたくなった

 

高校生時代の青羽と佐倉くん。

どうでもいいやりとりこそが青春だよね。

 

前の席に座って椅子を反対にして、後ろの席の彼女に話しかけるのですら青春に思う。

 

 

突然の顧問。

 

 

「部活引退して、進路決まって、残りの高校生活で恋愛か。完璧か。絶対幸せになれよ。お前ら二人が付き合って学校中が失恋パンデミックだよ。お前ら自分がモテるって自覚あるか。自覚ないだろ。自覚のないモテるやつ、先生嫌いじゃないよ。帰れ!おう帰れ帰れ!手繋いで帰れ!気をつけて帰れよ!!」

 

 

「本当に手繋ぐんだ」

「顧問の指示だから」

 

 

 

ちょっ、どこの世界にこんな完璧なやりとりあるの?????

 

学校中の???人気者二人が????付き合って????手を繋いで帰るだと???その理由が、顧問の指示だからってはにかみながら言ってくれるの???はあああ???好きしかないだろこのやろう。

 

 

 

 

徐々に徐々に、耳に違和感を覚える佐倉くん。

ここ、まだ詳しくは書かれていないけれど、佐倉くんのお母さんがすごく耳のことに敏感になっている気がして、何かきっと理由があるんだろうなあと思う。

 

「いつから?」

「卒業式の後から」

「聞こえにくいの?」

「なんか、ずっと耳鳴りみたいなのしてて…すごいうるさい」

 

ここの目黒くんの表情、これだけで泣ける。

佐倉くんっていつも笑顔なんだけど、それが悲しかったり優しかったり、笑顔のパターンが何パターンもあるイメージ。対する青羽は泣く表情が何パターンもあるイメージ。

 

 

 

公園で待ち合わせする二人。

好きな人に会う前に前髪確認する青羽可愛い。

でも早く好きな人の前に行きたくて走っちゃうから、結局崩れちゃうのもっと可愛い。

黙って直してあげる佐倉くん優勝。

 

 

 

「今日、なんで?」

「ああ、うん。青羽に聞いてほしいことあって。」

「何?」

「………」

「大学、大変?部活で嫌なことあった?佐倉くんに向けられる悪意ってね、全部嫉妬だから聞き流して大丈夫だよ。みんな佐倉くんのこと嫌いなんじゃないの。好きすぎるの。人の悪口ってね、悪口言っていい人には言っていいんだよ。私、言っていい人だから。寝たら忘れる人だから。はい、どうぞ。」

 

 

青羽の優しさに何も言い出せなくなる佐倉くん。

大学一年生でこのやりとりできるのマジで外見も中身も美しいな。

お互いを思う気持ちが強すぎて言葉が出てこないの切なすぎる。

 

 

「泣きたい時。優しくされると泣きたくなるよね。わかる。いいよ、泣いとこ泣いとこ。男の子だって泣いていいんだよ。私、寝たら忘れる人だから。」

「大丈夫。泣くの大丈夫」

「うん。じゃあなんかあったら電話して?」

「うん、わかった」

「なんもなくても電話して。」

「わかった」

「佐倉くんの電話したい時に電話して。私、したくない時ないから。24時間体制だから。」

「青羽、電話好きだよね」

「うん、好き。声、聞けるからね」

「声はね、聞きたいよね」

「佐倉くんの声聞くたびに思うんだよね。好きな声だなあって」

 

「青羽、ごめん。時間が。」

 

「あのさ、名前言ってもらってい?」

「つむぎ?」

「うん、知ってる。えっとねえ…」

「あ、佐倉くんってこと?え、あ、そういうことか」

「想くん」

 

 

泣くよね…。もう始まって20分で大号泣だよね…。

こんなに想い合っている二人なのに、耳が聞こえなくなるって言う現実が、2人の会話を絶妙に噛み合って行かなくさせるの苦しいしかない。川口春奈ちゃんも目黒くんもお芝居うますぎなんよ…。そんな表情しないでくれ…

 

 

公園での別れから、現実に戻って、1話のラストシーンの別れに戻る。

二人とも号泣して、それぞれの道を歩く。

 

 

「つむぎ?大丈夫?バス乗れた?」

「あ、大丈夫」

「今どこ?」

「えっと、大丈夫。 大丈夫、大丈夫」

「お迎え行くから待ってて。乗り換えるとこだよね?この電話切ったら、動画検索して?パンダ、スペース、落ちるって。可愛いの出てくるからそれ見て待ってて」

「パンダ…」

「わかった?」

「わかった」

 

 

ごめん、もう絶対絶対湊斗くんには世界一、いや、宇宙一幸せになってほしい。

 

何も言ってないのに、青羽の泣き声と心ここにあらずの返答だけで、何かあったと悟れる湊斗くんは絶対自分が辛い経験してきた人だし、そんな時に何か言葉をかけるのではなくお迎えに来てくれて、しかもパンダの可愛い動画勧めてくれるとかもう…もうっっっ!!!!!そんな湊斗くんを私は全力で抱きしめてあげたい(やめてください)

 

 

佐倉くんと奈々(夏帆ちゃん)のシーン。

イヤホンを使わない奈々は、補聴器だと勘違いする。そしてすぐにイヤホンの値段を調べる奈々。

 

相当な音楽好きか、お金持ちなんだね。お金持ちだから、新しいの買うから、返さなくていいよって言う奈々は、佐倉くんのこと好きなんだなあ。

 

でもそれを振り切って、「音楽好きの方だから」って言う佐倉くんは本当に優しくて、そしてまだ青羽のことをひきずっている。

 

夏帆ちゃんの手話と表情もめちゃくちゃうまいんだよな…。どう言う設定かまだわからないけれど、佐倉くんよりも耳が聞こえない歴は長くて、手話のスピードも表情も慣れているのが読み取れる。そして返す選択をする佐倉くんへの嫉妬の表現もうまい。

 

 

 

 

「パンダ、おちた?」

「2、30匹」

「結構落ちたね」

「コーヒーとココア、どっちがいい?」

「コンポタ」

「コンポタもあります」

 

 

ごめん、もう私が湊斗くんと付き合っていい?????

(やめてください)

 

 

ただなんだろう、このすっごい切ない感じ。

お迎えだけで素晴らしくできる人間なのに、待ってる間のケアまでしてくれてそんで飲み物まで調達してくれんの?????は????好きしかないだろう!!!って感じなのに、コンポタまで出してくれた湊斗への、なんだろうなあ、う〜んうまく言葉にできないんだけど、元カレに会って、いろんなことがあって、誰かにすがりつきたい相談したい気持ちと、今彼の湊斗に今は少し会いたくない気持ちとのせめぎ合いで、ココアとコーヒーの優しさじゃなくって、ちょっと拒絶の意味を含めたコンポタ的な???意味わかる???でもそこで本当にコンポタを用意しているのが湊斗なんですよね。コンポタもありますって言われたときの青羽の嬉しい気持ちとちょっと複雑な気持ちが表情で見て取れる。辛い。そしてコンポタを開けて渡してくれる湊斗くんの優しさ。泣くしかない青羽。肩を抱くのではなく、さすることを選んだ湊斗。ん〜〜〜〜〜苦しい。切ない。私の涙腺も大爆発(知らんがな)

 

 

 

正直、会わなくても返せる方法はあるし、会いたくなければ、もう返さない選択もできたはずなのに、きちんとLINEして連絡をとる佐倉くんはやっぱり青羽のことが気になっているんだと思う。でもそれを湊斗くん経由で聞くのは苦しすぎるよ…。知らないんだろうけどさ…。

 

 

カフェで待ち合わせる二人。

耳が聞こえていないから、青羽の問いかけもわからない。

イヤホンだけを置いて帰ろうとする佐倉くん。咄嗟に追いかけて手を掴んだ時の佐倉くんの表情が足音も何も聞こえないから、驚いた表情をするのがすごくリアルだった。

 

そこから必死に引き止めようとするけど、きちんと伝わっているかわからないから何度も後ろを振り返って席に誘導しようとする青羽もリアルだよね。

 

 

色々聞きたいことはあるはずなのに、第一声が「元気だった?」なの、あんたらやっぱりお互いを想いあいすぎてんのよ…。もうそれだけでこっちは泣けんのよ…。

 

 

湊斗くんとの待ち合わせ場所に着く青羽。

今度は、湊斗くんが青羽を呼ぶ。どちらも耳が聞こえるから、すぐに相手の居場所が分かる。

さっきの対比だね。つらい。

 

 

佐倉くんには少し伺いながら言葉を選びながら話すのに、湊斗には思ったことを口に出せる関係なのも対比だよなあ。

 

 

「それ新しいね、スカート」

 

新しいスカートを履いて佐倉くんに会ってたんだなあと思うと、なんか色々思うところがあるよね。

 

ただすぐに新しいスカートに気づいてくれる湊斗くんのことは大事に大事にしような、青羽。(こういう一つ一つのセリフがすごく丁寧に描写を書いていてそこがこのドラマの好きなとこの一つ)

 

青羽が不安定になると思って黙っていた湊斗くん。

湊斗が佐倉くんに会いたくないのは、嫉妬もあるのかも知らないけどそれ以上に友人として耳が聞こえないことを言ってくれなかった、支えてあげられなかったことに対しての気持ちからなのかなあ。

 

 

友人に佐倉くんのことを話す青羽。

川口春奈ちゃんって何個泣きの演技の引き出し持ってんのよ…。

なんかもうどれもうますぎて、感情輸入しまくってるわい。

 

 

 

 

「はじめから出会わなければよかったって。この人に出会わなければこんなに悲しい想いしなくて済んだのにって」

「好きになれてよかった、って思います。思いたいです。」

 

 

青羽もすごく素敵な子よね。

そしてきっとこの時に浮かんでいるのは湊斗ではなく、佐倉くんだよね。

 

 

手話を勉強する青羽。

もう一度会って話したいと伝える青羽。

 

「私の、年齢は26歳です」

「知ってる」

「私の誕生日は、4月28日です」

「知ってる」

「私の家族は3人で、母と、私と、弟です」

「知ってる」

「だよね。知ってるよね。」

 

 

 

私、8年前に付き合ってた人の誕生日とか正直覚えてない

(しらんがな)

 

 

え、普通覚えてるもんなのかな?

でも8年経っても全部全部知ってるって返してくれる佐倉くん、絶対青羽のこと好きじゃん。なんだよ。そして、だよね、知ってるよね、の青羽ももうさ…、もう二人付き合っちゃえよ(湊斗本当にごめん、キミは私と付き合おう)

 

 

「好きな人できた、ってLINE?」

(首を振る佐倉くん)

「送ったでしょ?好きな人できたって。別れようって」

「好きな人がいる、って送った」

「いる?」

(青羽を指差す佐倉くん)

(一瞬よくわからなくて考える青羽)

「悲しませたくなかった」

「このこと知ったら、そうやって泣くと思ったから」

「いや、振られて泣いたし。今よりもっと泣いたし。」

「今は、青羽のこと泣かせない優しい人がいるの?」

「うん。いるよ。今度会ってよ」

(えーって表情の佐倉くん)

「なんでよ、会ってよ」

 

 

私の全涙腺が崩壊した

 

 

好きな人ができたってとらえた青羽と、好きな人がいるって送った佐倉くん。

好きな人(青羽)がいるから、別れよう。なんて、そんなあんた…。どんな想いしてたらそんな言葉思いつくのよ…。もう。

 

 

そんで、スマホに打った文字を見せる佐倉くんの顔が、もう好きが溢れちゃってんのよ。その顔は。そんな優しい顔しないでよ。青羽の今度今の彼と会ってよって言葉に少しの嫉妬と戸惑いを含んだ顔で笑うのずるい。そんな顔するのずるい。

 

 

 

 

 

正直、第1話がよすぎて、この気持ち最終話までちゃんと続くかな…って不安だったんですけどそんな不安全部全部取り去ってくれるくらい第2話もめちゃくちゃ良くて、泣いた。丁寧に丁寧に作られてるのが分かるし、川口春奈ちゃんも目黒くんもめちゃくちゃ演技がお上手だし、もう本当、いろんなところですでに言われてるけど、すごいドラマになりそうな予感がすごくてめちゃくちゃ楽しみ!!!。第3話も楽しみにしてるぞ〜〜〜〜〜!!!!!