「嘘」
最後の地。日本の最北端。この世の果て。
北さんの日常的な会話ももう彩女さんには届いていないような、そんな表情と声色。
最初に北さんが彩女さんの家に押し入った時に、風が吹いて「雪女のようだ」と思ったところって正直共感できなかったんですけど、この彩女さんは「雪女」っていう感じ、というか「雪女」、で、すごくすごく悲しい。
「ここまでこれたのは北さんのおかげです。ありがとうございました」
一方的に終わらせるような言い方に戸惑う北さん。
「お二人とてもお似合いですね」
にニコッと愛想笑いのような笑みを浮かべるけど、すぐに彩女さんの方を向いて真顔に戻す北さんが切ない。いいじゃんもうお似合いだよ、君たち。それでいいじゃん。
食い気味で「俺たち、そういうんじゃないんで」っていう北さんが切ない。言わせてしまう彩女さんが切ない。
ウエディングドレスを着たい彩女さんって私、すごく人間ぽいなあって思うんですよね。
どうせ死ぬんだからそんな思い出も経験も正直いらないじゃんって思う一方で、最後に一度は着てみたかったなあって思うわけでしょ。心が動くわけでしょ。そして女性だってただただ憧れってわけじゃなくって、好きな人に見せたいとかそういう願望があるわけで。そういうのも全部全部ひっくるめて、北さんといる時にたまたま通りかかったホテルでの出来事なわけですよね。確かに、北さんの前で着たいと思ったんだよ。そういうことなんだよ。
そんな彩女さんの想いを組んで、なりふり構わずお店の人に嘘をつく北さんが愛に溢れていて辛い。ここの二人の演技、いいですよね。すごく自然。すごく不自然なことしてるのにすごく自然。
おもちゃの指輪を買うだけであんなに挙動不審だったのに、
「俺が着たいんですよ!彩女さんのウエディングドレス姿!!!!」って声を張り上げる北さんは一体どこでそんな男になったんだよ。好きだよ。大好きだよ。
ゴリラTシャツで緊張した顔で待つ落ち着きない北さんが可愛い。
彩女さんお綺麗。とっても綺麗。そんでここの北さんの表情がすっごくいいんだ。
この表情だけで演技部門優勝トロフィーあげたいくらい、いい(なんかダサいな)
彩女さんすっごくお綺麗なのに少女みたいに可愛くってとってもとってもいい。もうこのまま結婚しちゃダメ???ここで暮らすじゃダメ???
不安げな彼女をすぐに「そんなことない!」って手を取って否定してくれる北さんに、ドームツアーで重岡くんが間違っちゃいないの時の俺、めんどくさかった?って聞いてすぐにそんなことないよって言った照史くんを唐突に思い出してしまうオタクです。
彩女さんは少女みたいに可愛いし、北さんも目がウルウルで輝いてて少年みたいなんだよね。手をさわさわして落ち着きないのむちゃくちゃ可愛い。毎朝私の隣でも「どんな色でも似合うけど、今日の色も似合ってるよ」って言って欲しい(うるさい)
そこからのキスとかなんなん???????はあ??????好きしかないやろ?????どんなオプションやねん?????(本当にうるさい)
(なんかさあ〜重岡くん、明らかにキスが上手くなってきててオタクはちょっと胸が痛いよ…)
そのあと抱きしめるんだけど、グッと力一杯抱きしめてもいいはずなのに、やさし〜くふわっと抱きしめるのずるくない?????あんな強引なキスするのにそこは優しいの????え???キイテナイヨ?????
ほら〜彩女さんも泣きそうになってるじゃん〜〜〜〜〜
泣くじゃん〜〜〜〜私が泣くよもう〜〜〜〜〜(やめろ)
北さんの笑顔もすごく素敵です。もう一生こういうシーンがいいって本気で思った。(マジでいいシーンなのにふざけた感想しかなくてごめん)
コーヒーを入れる彩女さんを見つめる北さんのお顔がとろっとろでもう大好きが溢れていて、コーヒー飲んでアチっとかもうなんだよ、幸せじゃん。好きじゃん。
なのにどんどん暗い顔になっていく彩女さんが苦しい。もう苦しいしかない。
夜空を見上げる彩女さん。
時々、彩女さんの方が北さんより大きく見える時があるけど、このシーンもそう。
夜空を二人で見上げていると本当にこの世界で二人っきりなんじゃないかなって思ってしまうなあ。そんな蟹エピせんといてよ。蟹〜〜〜とか言って唐突にふざけられなくなるじゃん。
原作でも印象的なシーン。
「鳥は飛ばねばならぬ 人は生きねばならぬ」
彩女さん、あなたにはこの詩が響かないの?
辛いよなあ。彩女さんも辛そう。
彩女さんの存在を確かめるように抱きしめる北さん。
キスをする前に一瞬だけ顔を見る北さん。
彩女さんの表情はわからなかったけど、多分雪女の表情をしていたんじゃないかな。
それを見ないように、キスをする北さん。一瞬また顔を見て、キスをするけど彩女さんは雪女になってしまっていて響かない。辛い。抱きしめた温もりももう伝わらないのかな。彩女さんがもう抱きしめてくれることはないのかな。
何度もなんどもキスをしてももう何も響かない彩女さん。
どうか!どうかと願ってキスをする北さんの顔が切ない。
ごめんな…もうこのシーンつらいしかなくって、私リアタイしてた時、大号泣しすぎて引くくらい泣いたからな…もう言葉にできないよ。
彩女さんの表情がしんどい。
「眠れないんですか?」と声をかけた北さんに咄嗟に表情を作るのがより切ない。
「旅の間、俺の目には彩女さんよく笑っていて。居心地が良さそうに思えて。心からその時間を楽しんでいるように思えた。彩女さんの中でね?生きててよかったって感じた瞬間なかった?生きる意味…生きる意味が見出せた瞬間なかったの?そもそも彩女さん…なんでそんなに死のうとしてるの?」
ここの後の彩女さんの表情がすごくなんとも言えない感情を表していて素晴らしいんだよね。
怒っているような諦めたかのような、悲しそうな涙を堪えているようにも思えるような。
でも全部ぶつけない。全部だけじゃなく、何にも言おうとしない彩女さん。
「ねえ、待ってよ!少しは俺に本当の気持ち聞かせてくれてもいいんじゃないの?」
「そんなの意味ないわ。あなたのことは好きよ。とっても好き。だから…明日、一緒に蟹を食べて。そして一緒に死ぬのよ」
好き、とっても好きなのに、北さんと一緒にいることをどうして選ばないの????
北さん(=生きること)を選ぶことはないの?????
はあ〜〜〜もう後いよいよ残すこと2話ですね。
なんかもう10話が過去一で辛すぎて、私の感想「つらい」で終わらせようか本気で迷った挙句なんとかブログ書いて見たけどやっぱりつらい。
北さん、お願いだから彩女さんを助けて。お願い。